JR東日本は185系の東北新幹線救済臨時快速列車について、公式な発表はありませんが、2021年2月15日以降は設定がされていません。そのため、2021年2月14日限りの設定になってしまった可能性が高いです。

一体なぜ、185系の救済臨は運転されなくなってしまったのでしょうか?その理由についても解説します。

185系東北新幹線救済臨時快速列車とは?

今回2021年2月13日夜に発生した東北地方を中心とする地震の影響で、東北新幹線が那須塩原~盛岡間で不通となっています。また、那須塩原~盛岡間では架線柱が倒れるなどしている影響で10日程度は復旧しない予定で、15日現在運転再開の見込みは立っていません。

185系東北新幹線救済臨時快速列車とは、通称「救済臨」と呼ばれていて、もうすぐ引退する予定となっている国鉄型車両で運転された185系で運転された列車です。

2月14日に東北新幹線でなすの号(東海道新幹線で例えるならこだま号)という各駅停車の新幹線を東京~那須塩原間で運転しました。ただし、運転間隔がかなり空いており利便性が低い状態が続いていました。

そのため、2月14日は東北新幹線の利便性が低下しており、東北新幹線での輸送力に限界があり、また地震の影響で徐行運転を行う必要がある区間があったため、遅延が慢性的に最大20分程度の遅れが発生していました。

このため、JR東日本としては「那須塩原~上野間の新幹線停車駅を利用する人の利便性を確保及び輸送力を確保するために」上野~那須塩原間で臨時快速列車、いわゆる「救済臨」を運転することとなりました。

【宇都宮線の新快速?】臨時快速だけど、特急列車並みの速度で爆走 実質新幹線リレー号・新特急なすの号の復活運転だった

今回の臨時快速列車ですが、あまりにも速い列車だったので、もしも宇都宮線に新快速が走っていたらこんなダイヤで走っていたかもしれません。本来は新幹線利用客の救済のために運転された列車でしたが、新快速が宇都宮線にあったらいいなと思っていた人にとっては、ある意味夢を叶えられた列車だったかもしれません。

この救済臨ですが、全車自由席185系5両編成で運転され、停車駅は那須塩原(始発)・宇都宮・小山・大宮・終点上野となっていました。走破時間は上野→那須塩原は2時間2分、那須塩原→上野は2時間18分で、上野~那須塩原間の直通列車の所要時間は2時間40分程度と比較するとかなり速いということが分かります。

過去に似たような運転方式で運転された列車として、上野~黒磯間の「新特急なすの」号です。この列車はかつて上野~黒磯間を運転していた特急列車で、また一部列車については利用客が少なかったため、快速列車に格下げされたという経緯も考えると、今の快速ラビットのダイヤもこれに当てはまるかもしれません。

また、大宮~上野間に限定して考えれば「新幹線リレー号」の復活運転だったという見方もできます。新幹線リレー号とは当時東北新幹線が大宮駅までしか開業していなかったことと、東京~上野間の上野東京ラインが開業していなかったという背景があり、東京~大宮間を移動する人のために上野~大宮間で新幹線リレー号が運転された時期がありました。

この列車は専ら新幹線リレー号という名の通り、新幹線からの輸送客を運ぶことを目的にして輸送される列車で、定期の新幹線に接続するダイヤが取られていました。(臨時の新幹線には接続しない)

今回運転された救済臨と新特急なすの・新幹線リレー号との違い

では、今回運転された救済臨とかつて運転された新特急なすの・新幹線リレー号との違いは何だったのでしょうか?

まず停車駅・運転区間について違いがありました。今回運転された救済臨は上野・大宮・小山・宇都宮・那須塩原に停車しますが、新特急なすのは上野・赤羽・浦和・大宮・久喜・古河・小山・石橋・宇都宮・矢板・西那須野・黒磯となっていました。

相違点としては今回の救済臨には赤羽・浦和・久喜・古河・石橋・矢板・西那須野が停車駅に含まれていないことと、那須塩原~黒磯間は救済臨は運転しなかったという相違点があります

救済臨がこれらの駅に停車しなかったのには「新幹線の利用客を輸送するため」だったからです。確かに新特急なすの号の停車駅だったり、快速列車の停車駅に止めても同じ時間で走れたかもしれません。

しかし、そうしてしまうと5両編成しかない列車に、多くの乗客が乗ってしまうため、車内が混雑し新型コロナウイルスのクラスターが発生してしまうと、「電車に乗るのは危ない」と一般人には印象付けてしまう危険性があります。そのため、新幹線に乗り切れなかった人から特急料金を取らずに、混雑を避けるという意味で、停車駅を絞ったのではないでしょうか?

救済臨が1日限りの運転になってしまった理由を解説

JR東日本によると東北新幹線の運転再開までは地震による被害が甚大なため、10日前後全線復旧までには時間を要するということです。

復旧に時間がかかるにも関わらず、なぜ上野~那須塩原間の救済臨は1日限りの運転になってしまったのでしょうか?

予想以上に新幹線利用客が救済臨を利用しなかった・運転本数が15日以降増えた

まず1つ目の理由として、予想以上に新幹線利用客が救済臨を利用しなかったことがあります。これは単純な理由で、新幹線利用客が救済臨を利用しなかったことにあります。

確かに「早く出る列車に乗るのが一番早く着く」と考えるのが普通なので、JR東日本としても次の列車が車で待ちきれない人、車内混雑の影響で密にならないようにしたい人に向けて運転したかったのではないかと思われますが、今回の場合は救済臨はあくまで在来線列車だったため、あとに出発した新幹線よりも到着時刻も所要時間も遅かった列車になっています。

一般人は鉄道を輸送手段としてしか見ないので、最も速くて快適な輸送手段を選択します。そのため、旅行客や鉄道好きでない限りは新幹線を利用してしまいます。また、新幹線を利用した方が、結果としては早く東京駅に到着するのと、上野止まりだとキャリーケースを持っている人にとっては、乗り換えがない方が利便性が高いため、救済臨の利用にはつながらなかったのではないでしょうか?

この点については鉄道ファンからも問題があったのではないかと多くの人が、疑問を投げかけていました。JR東日本がTwitterでエゴサしているか分かりませんが、エゴサをしていたとしたら「救済臨を運転した効果は低かった」と考えるのが普通で、次回は運転しないのではないでしょうか?

また、2月15日以降は運転本数が14日と比較すると多く運転されるようになったため、救済臨は運転する必要が無くなったと判断されたのではないでしょうか?過去の事例を考えると新幹線の架線が切断されたとかそういう理由でなければ、今後救済臨は運転されないのではないでしょうか?

大宮~上野間は鉄オタで車内が密に 危険な状態と車掌が放送

救済臨に乗車していた人によると、那須塩原~大宮の時点で約8割ほどが鉄道ファンだったということです。これは185系というJR東日本の前身である国鉄から引き継いだ車両で、鉄道ファンの多くは国鉄型車両に興味を持つという傾向があります。ですので、運転される停車駅が珍しかったことに加えて、普段宇都宮線では絶対運転されない列車、二度と乗れないかもしれない列車という希少性があったため、鉄道ファンが多く乗車していたということになります。

ただし、乗車率でみると50%を切るような状態で、密は回避されていました。また、新幹線輸送の代替として運転されていると趣旨を理解して、那須塩原~宇都宮、宇都宮~小山、小山~大宮間のみ、あるいは用事があったから、せっかくだから185系で移動したいという人が乗車したいという人が乗っていました。この時の乗客は多くの人がマナーを守って礼儀正しく行動していました。

ただし、残念ながら一部の鉄オタが行っていたといい、具体的には自由席という表示を指定席という表示に切り替えたりということが実際行われていました。

Twitter上で「鉄オタ専用列車」「鉄オタ救済臨」と揶揄される出来事が起きたのは、大宮~上野間です。土休日とはいえ、昼間だったため栃木県に住んでいない限りは乗車が難しかった列車でした。

しかしながら、大宮到着時は既に夕方となっており、情報をキャッチした多くの鉄オタ・撮り鉄が終結しているような状態でした。

また、今回の臨時快速列車は乗車券さえ持っていれば、乗車することができる列車だったため、大宮駅からは多くの鉄オタが乗車しました。これによって車内の乗車率は100%を超え、デッキには立っている人が多くみられました。

この状況に見かねて、救済臨の車掌さんは「臨時の上野行きです。次は上野に止まります。なお、この列車は新幹線からのお客様振り替え列車です。乗り過ぎると車内が密になり危険です。」という放送も流れました。

それに対して車内の鉄オタから残念な発言があり、事実のためお伝えしますが、「この列車を運転するのが悪いだろ!」という発言も車内に響き渡ってしまいました。

ということなので、JR東日本の人がもし記事を見ていたら、次から列車を運転しない方がいいと思います。

鉄オタ専用列車にならないためにすべき対策は?

鉄道ファンから、鉄オタ専用列車にならないためにすべき対策を考えたので、まとめてみました。

まず、通勤列車で運転するということです。E231系・E233系の5両編成で運転すれば、珍しい列車という希少性が無くなるので、多くの鉄オタは乗車しません。珍しい185系で運転してしまったから、鉄オタが集まってしまったのではないでしょうか?

ただ、それなりの速度を出して運転するということから特急として運転でき、余っている車両として185系が選択されたのだと思いますが、大宮~上野間に関してはあらかじめ新幹線特急券の払い戻しを受けた人、大宮~上野の区間を含み目的地が遠く利用する人に乗車を絞るか、大宮駅は降車専用にして、乗車できないようにするという対策をすれば、今回の大宮から先、車内が密になって危険な状態になるのは避けられたのではないでしょうか?

救済臨を運転しないことによって不利益を被る一般人に配慮しつつ、鉄オタ専用列車にならないための対策が今後必要になるかもしれません。

今後救済臨を運転する際には鉄オタ対策をどうするかということについても考えなくてはなりませんね。

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