今回は近鉄電車に乗っていたら「オワタ」の表示が出ていたので記事にしました。

なぜ表示されたのでしょうか?路線についても紹介します。

「オワタ」は次の駅を示す表示 見れる路線は近鉄田原本線

近鉄より

今回この表示が見れるのは奈良県にある近鉄の田原本線というローカル線で、奈良県を走り新王寺~西田原本を結ぶ10.1kmしかない小さな路線です。

箸尾駅を下車して撮影

この路線では運転士のみが乗務する「ワンマン運転」が行われています。

「オワタ」の表示は実は次の駅を示す表示で、運転士さんが次の停車駅を間違うことを防止するためについていると思われます。
近鉄では「ワンマン運転」をしている車両のみ表示がされます。

今回の「オワタ」の示している駅は「大輪田(おおわだ)」駅です。

次の駅は大輪田駅なのになぜ「オワタ」なのでしょうか?

次の駅は「大輪田」なのになぜ「オワタ」

なぜ、「オワタ」と表示されたのでしょうか?

実はこの表示器が次の駅の3文字までしか表示できない上、「濁点」が表示されないため、このような表示がされています。

また、あくまで運転士に対しての表示で乗客に対しての案内ではないので、「オワタ」と表示しても問題はありません。

追記:近鉄に詳しい方から情報を頂きました。「オワタ」など近鉄の全駅283駅で被らないように「駅名略号」が存在し、最大3文字で表されます。(1文字や2文字もあり)そのため、そもそも3文字しかないということです。また、運転士に対するというより、ワンマン用の放送機器の単なる表示ということです。

ダイヤ乱れ時は「絶望感」を味わえるかも?

きんてつ鉄道まつり2018で撮影

通常は運転されていませんが、実はダイヤ乱れ時には「大輪田行き」の電車が運行されることがあります。

近鉄では次の駅が終点の時、「この電車はこの駅までです」という表現をしますが、その放送を聞きながら「オワタ」と運転席に表示が出ていてそんなことを言われるとなんだか「絶望感」を感じてしまいますね。(あくまで個人の感想です)

近鉄田原本線は100周年 でも赤字路線?

近鉄田原本線100周年記念復刻塗装(箸尾駅)

実は近鉄田原本線は大阪市内から1時間ほどで行くことができますが、ワンマン運転でほとんどの駅が無人駅です。近鉄を普段使う人でも「田原本線?どこそれ?」と思った人も少なくないと思います。我々鉄道ファンからしてもそこそこ「マイナーな路線」に分類する人も多いです。

赤字路線かは分かりませんが、「ワンマン運転」をしていてほとんどの駅で無人駅だと考えると赤字の可能性とは高いと思います。乗車時も人がまばらでした。

田原本線は現在の近鉄に大きく影響を与えた路線

鳥羽水族館から撮影 田原本線がなかったらこの路線はなかったかも?

近鉄の歴史を知っている人なら分かると思いますが、ざっくり説明すると田原本線は元々は「大和鉄道」という鉄道で、現在の田原本線を所有していました。実は田原本線は西田原本から先は桜井駅まで昔は路線があり(現在の奈良県道14号線がそれにあたります)、そこから先、名張・宇治山田への延伸するための免許を持っていたのが「大和鉄道」です。

その後合併を重ねて現在の近鉄になるわけですが、「田原本線なくして、近鉄なし」といっても過言ではないくらい近鉄の歴史にとっては重要な路線だったのです。(天理線や橿原線にも影響を与えています)もしかするとそれで田原本線を維持しているのかもしれませんね。

話は長くなりましたが、筆者としてはこれをきっかけに近鉄田原本線にも乗ってもらえたら嬉しいです。ネタでもいいので、是非「オワタ」の表示を見に来てください。(奈良テレビさんあたりがネタにしてくれると嬉しいのですが・・・)

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