11月12日、中央線の地獄とも言われている「通勤特別快速」にある車両が運用に入ったと話題になりました。一体どういうことなのか、そもそもなぜ地獄なのかを解説します。
E233系一色の中なぜ209系が紛れているのか
中央線ではトイレ設置とグリーン組み込み準備工事のため、長期間運用に入れない編成が出ている状態です。そうなると朝のラッシュ時に車両の本数が足りなくなってしまうため、E233系0番台で統一されている中、常磐線各駅停車で使われていた209系1000番台2編成が転属しました。
元々廃車になる予定のところ運用を埋めるためだけに転属させた使い捨て車両のため、比較的古い上に転属改造も最低限です。方向幕のROMと車体の帯の色とその他少しの改造のみでE233系と比べると椅子が硬かったり自動放送がないなどかなり劣りします。
1番問題なのが車体が拡幅車体ではないことです。E233系0番台などの最近の通勤車両は定員向上のために車体が膨らんで2950mmあります。ところが209系1000番台は地下鉄にも入っていたことから標準車体で、画像はE231-800とありますが同じことで車体幅が2800mmしかありません。
スペック上の定員で比較すると中間車で233系0番台は160人のところ209系1000番台は156人(座席数はいずれも54人)です。たかが15cmの差で定員も1両あたり4人と思いきやラッシュ時に詰め込まれると意外と気になります。
中央線「通勤特別快速」とは?
そして「通勤特別快速」というのがなかなか癖のある種別で、朝のラッシュ時に上り5本だけ運行されているのですが停車駅が大月駅〜高尾駅間は各駅に停車し、高尾以降は八王子・立川・国分寺です。国分寺から先はなんと約28分間ノンストップで新宿まで止まりません。具合が悪い人やお腹が痛い人が乗るのは非推奨で自動放送の「国分寺の次は新宿まで止まりません」も警告のように聞こえます。
途中乗ってくる人が居ないので空いていると思いきや国分寺の時点で満員なのですしずめ状態で長時間耐えなければいけません。さらに通勤ラッシュで前が詰まるため常に低速運転で一部区間で並走する総武線各駅停車の方が早いという場面もあります。 もっといえば中央特快よりも遅いです。
209系が初めて通勤特快の運用に入る
話が逸れましたがそんな「通勤特別快速」にお古の209系があたってしまったとネット上で話題になりました。最近では中央特快に入ることが普通になっていますが、少しでも快適に過ごしたい通勤特快にボロい・揺れる・椅子も硬い、ある意味悲劇が起きてしまいました。
車両をアンチしているわけではなく、実際車両不足の穴埋め用に廃車前提車両を持ってきたので古いのは当たり前です。インバーターの音が特殊で一部の鉄道ファンからは人気ですが、通勤客にとっては全く関係ありませんね。通勤ラッシュ時に起きたちょっとしたネタでした。
まさに痛勤快速ですね
まあ201系も最末期は通勤特快に集中充当されてたりしたのでね…。加速度は同じでも、E233に比べれば209も中速域以降は劣ってくるので、ラッシュ時の団子運転でマメに止まる快速運用には入れたくないという思惑が1番でしょうか。
185系や651系のガクガク加減速よりはマシかもね。
列車酔いしそう。あれで有料特急だなんて酷すぎ。