TwitterでとあるTV番組が大和路線の「JR難波~王寺間の人身事故による運転見合わせ」と表記するところを「王子」と表記する誤植が話題となっています。「東京~関西まで約600kmの電車が運転見合わせになってしまう」という声も出ていますが一体どういうことなのでしょうか?

TV番組で「王寺」と「王子」を間違える事態に 駅は大阪と東京でそれぞれ全く違うところに

今回誤植があり正しくは「王寺駅」で「寺」と書くのが正しい表記です。王寺駅は「奈良県」にある駅でJR大和路線・近鉄生駒線・近鉄田原本線の結節点となっている駅です。(近鉄田原本線は新王寺駅ですが、王寺駅と徒歩連絡の駅)

しかし、今回は「王子」で「子」と表記してしまう誤植がありました。「王子」と聞くと関西に住む人の一部は兵庫県の駅だと思う方がいると思いますが、こちらは阪急神戸本線の「王子公園」で「王子」という駅は存在しません。(既にこの時点で少しややこしい)

実は「王子」と表記すると「東京に実在する駅」となってしまうのです。つまり、「JR大和路線での人身事故でJR難波から東京の王子駅まで運転見合わせ」というとんでもないことになってしまうわけです。JR難波~王寺は約600km離れているので行こうと思ったら結構大変ですね。

実際にはこんなことあるわけないですが、「おうじ違い」の表記をしてしまうと「奈良県の駅」か「東京都の駅」か全く違う場所を示してしまうわけなのです。そういったことからTwitterで話題になってしまったのではないでしょうか?

「関西の人」と「関東の人」で「おうじ」でイメージするものが違うということは話のタネに覚えておいてもいいかもしれません。(地元の人に話すと親近感を持ってもらえるかも?)

せっかくなので「おうじ」が付く駅をまとめてみました

  • 王寺と新王寺・・・奈良県北葛城(かつらぎ)郡王寺町から由来。JR西日本大和路線と近鉄生駒線・田原本線の3路線の結節点。田原本線のみ新王寺駅で生駒線と田原本線は同じ近鉄でも別々に駅がある。別々になった理由は元々「信貴生駒電気鉄道」と「大和鉄道」で別々の会社線として開業したため。近鉄はたくさんの会社が合併・買収をした鉄道会社なので調べてみると、「なぜそうなったのか」が分かって面白いかも。
  • 王子公園・・・阪急神戸本線にある駅。開業当初は阪神急行電鉄(後の阪急)の西灘駅を名乗っていたが、500m南にある阪神本線の「西灘」と紛らわしいため、のちに「王子公園」に改称。現在は副駅名称として近くにある「王子動物園前・王子スタジアム前」の名前もついている。上筒井線という路線が1940年まで存在していた。

  • 王子・・・東京都北区にあるJR東日本京浜東北線・東京メトロ南北線・東京さくらトラム線(都電荒川線)の乗換駅。東京メトロ南北線の隣の駅は「王子神谷」という駅もある。
  • 王子保(例外)・・・「おうじほ」と呼んでしまいそうだが、こちらは「おうしお」と読む。「おうじ」とは読まないが面白かったので掲載。福井県にある北陸本線の駅。近くにあった「大塩」という地名が由来らしい。「難読駅名」といっていいだろう。
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