2020年3月14日にJR東日本ではダイヤ改正が行われ、伊豆地方には「サフィール踊り子」と「E257系2000番台の投入」が行われます。その一方で2020年3月のダイヤ改正で姿を消す伊豆地方のリゾート列車について今回はまとめていきたいと思います。

251系スーパービュー踊り子(SVO)が引退

筆者撮影

なんといっても今回のダイヤ改正で引退する車両の目玉は「スーパービュー踊り子(SVO)」です。1990年4月にデビューし、30年目となる今年に引退をします。スーパービュー踊り子が登場する前の踊り子号は185系で普通列車での運用も想定した車両だったため、座席が見劣りしていたことからスーパービュー踊り子ではハイグレード車両となったと言われています。

また、251系は伊東線や伊豆急行線の海岸への景色を楽しめるようにハイデッカー構造の車両となっていますが、今回のダイヤ改正でハイデッカー構造の車両もJR東日本の昼行特急列車としては姿を消すこととなります。

JR東日本の昼行特急からハイデッカー車とダブルデッカー車が消滅へ

ハイデッカー構造だからこそ味わえる前面展望もダイヤ改正後はJR東日本からは消えることになる(筆者撮影)

251系が特急列車にハイデッカー構造を初めての採用した車両となっていますが、2020年3月のダイヤ改正後にデビューする「E261系 サフィール踊り子」ではハイデッカー構造が採用されなかったため、JR東日本の特急列車でのハイデッカー構造の採用は最初で最後の採用になるでしょう。また、JR東日本の昼行特急列車からダブルデッカーの車両も姿を消すこととなります。

ハイデッカー構造の廃止の理由には、バリアフリー化や伊豆方面の鉄道での利用客数が減少していることや高付加価値化を背景があると思います。そのため、「サフィール踊り子」にそれほどキャパシティを大きくする必要もなく、料金も高めに設定されておりバリアフリーも含めてハイデッカー構造は採用されなかったのではないかと思います。事実としてサフィール踊り子ではスーパービュー踊り子と比較し、編成も10両から8両に短縮し、新しくプレミアムグリーンが新設され、全体の座席数自体は減少しました。

251系はJR東日本から引退したら譲渡?それとも廃車?

スーパービュー踊り子の側面はパッチワークになっており、車体が傷んでいることが分かる(筆者撮影)

公式の発表はありませんが251系は3月13日の運用終了後に廃車になると言われています。その理由として運用開始から30年が経過しており車体がかなり傷んでしまっていて、実際に乗車した際に走行中の床下からきしむ音が聞こえていました。車両がハイデッカーとダブルデッカー構造で他の車両に比べ特殊な点が多いため、先ほど挙げた理由からも譲渡の可能性は低く、運行終了後は廃車になるものと思われます。

成田エクスプレスの車両(E259系)を使用した「マリンエクスプレス踊り子」が引退

伊豆急行線沿線で撮影(筆者撮影)

成田エクスプレスで主に活躍するE259系を使用した「マリンエクスプレス踊り子」も今回のダイヤ改正で引退となります。(公式発表はありませんが、2020年3月のダイヤ改正後の設定はなくなりました。)通常の成田エクスプレスとは違い、制服も「マリンエクスプレス踊り子」仕様のものが用意されていて差別化がなされていました。

651系車両を使用した「伊豆クレイル」がダイヤ改正後の6月28日に引退

いつか全て消えるであろう乗車位置案内(筆者撮影)

常磐線特急「ひたち」に使用されていた651系「伊豆クレイル」はダイヤ改正後の6月28日の運行をもって引退します。バーカウンターなど旅を楽しめるような設備が設置されています。

登場からわずか4年での引退となりますが、あくまで「サフィール踊り子」の導入に向けた乗客からのニーズなどのデータ取りのための列車という意味合いが強い列車だったと思います。きっと「サフィール踊り子」にも「伊豆クレイル」での経験が受け継がれていくのではないでしょうか?

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