栃木県の芳賀地区広域行政事務組合の所有する、真岡鉄道C11蒸気機関車325号機の売却条件が公示された。最低売却価格は1.2億円と発表された。

また、以前から老朽化と乗客減でC11の運行を1台のみですることが検討されていた。

栃木県内に事業所等を持つ企業に限定され C11の入札条件は厳しく

今回のC11-325号機の入札条件は栃木県内に本社(店)又は支社(店)、営業所若しくは事業本部(以下、事業所等)を持ち、鉄道事業を持つ企業に限定された。

故障時には真岡鉄道へ融通するなど諸条件も厳しく

今回公示された諸条件について入札事項では以下のことが公示されている。

芳賀地区広域行政事務組合所有のSLの車両2両のうち「C11」の売却により、残りの1 両でのSL運行に支障が生じた際、「C11」の貸借等、相互の協力関係が築けること。 (7)譲受後の「C11」を栃木県内で運行できること。

(http://hagakouiki.jp/app-def/S-102/new/wp-content/uploads/2019/03/%E5%85%A5%E6%9C%AD%E5%85%AC%E5%91%8A.pdf)より

これらのことから県外の鉄道事業所が入札することは困難で、入札可能なのは県内に事業所を持つ鉄道会社はJR東日本と東武鉄道・野岩鉄道のみしかないことになる。(わたらせ渓谷鉄道は入札が困難なため除外。)

また、落札されたとしても入札できる事業者が少ないことから最低価格1.2億円で落札される可能性が非常に高い。また、落札した場合にも現状引き渡しとなるため、別途車両の整備などの費用が掛かることも想定される。

また、現在のところJR東日本と東武鉄道・野岩鉄道の入札する予定は発表されていない。

他社所有となるのにこれだけ条件がついているのも珍しいのではないのではないか。

大井川鉄道も入札に興味があったが県内に事業所がなく事実上断念

数多くのSLや各地で活躍した車両を保有している大井川鉄道は今回の入札に興味があったが、事業所等がないことなど諸条件を満たせないため、事実上入札断念となった。

また、譲渡のニュースが出た際に真っ先に訪ねたのは大井川鉄道だったということも明かしている。

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