ツイッター上で銚子電鉄の経営状況が話題になっています。同社は新型コロナウイルスの影響で乗客が激減して深刻な状況に陥っています。
【銚子電鉄が経営の危機】運賃収入が激減
「ビートたけしのTVタックル」では銚子電鉄の現状が取り上げられました。乗客の7割を占める観光客が激減したことにより1日の運賃収入が4480円という深刻な状況に陥っています。
千葉県の最低賃金が時間額923円なので4480円では約4.85時間分しかないということになります。もちろん運賃収入が全てではないのと日当が最低賃金であるはずがないのですが、相当ピンチだということがわかります。
また乗客の7割を占める観光客が激減したとのですが単純に乗客が7割減少して運賃収入が4480円とすると普段は約14933円ということになります。今回「TVタックル」では残り3割について触れられませんでした。
ネット上ではこの状況に心配する声もあれば煎餅があるから大丈夫との声もありました。同社は以前から煎餅などの食品を販売しており、運賃収入よりもそちらの方が収入が高い状態です。
米菓製造の全体の割合としては年によって異なりますが、売上高の7割~8割を占めており、その依存度は高いといえます。
【客観的に見る】鉄道が副業で「ぬれ煎餅が本業」は本当か? 鉄道会社かそれとも食品会社か?
一部で鉄道が副業で「ぬれ煎餅屋が本業」と言われていますが、結論から言うとこれは本当です。
今回情報源として使用した「帝国データバンク」では「事業内容の中で売上高が最も高い仕事」を業種として設定をする独自ルールがあります。
例えばJR東日本(社名:東日本旅客鉄道株式会社)であれば、「普通鉄道業」と書かれていて、会社の信用情報を調査する会社が独自に決めている帝国データバンクの企業コードについても、「JR東日本」「小田急電鉄」「東急」など鉄道会社系は※98から始まる番号が使われています。
銚子電鉄は26から始まる番号が使われていて、元々貨物輸送がされていた「ヤマサ醤油」も26から始まることから、帝国データバンクとしても「鉄道会社ではなく食品会社」として企業コードを登録したためではないでしょうか?
※鉄道系の会社がすべて98から始まる番号に分類されているされているわけではないですが、全体的な傾向として使用されていることが多いです。また、帝国データバンクの附番の方法については公開されていないのであくまで推測となります。
銚子電鉄は立地的に鉄道業は厳しいとの指摘もあります。東京駅から鉄道営業キロで約120km離れており、これは東京~前橋間よりも長い距離です。
大半が観光客で支えられていることや他の田舎にも言えることですが、沿線住民は電車よりも車が便利というのが現実です。今後「銚子電鉄が必要とされている」というところが今後議論されるかもしれません。