JR東日本の主要駅以外では時刻表に記載された時刻より早く発車してしまうケースもあります。

JR東日本で早発する理由

JR東日本首都圏の駅にこのような張り紙がされました。

「Q どうして時刻表の時刻より 早く出発することがあるの?

A 首都圏の各路線では、発車時刻を主要駅のみで設定しています。当駅の時刻表は発車の目安の時刻となっております。到着後、お客さまの乗降が終了すると、すぐに発車いたします。

※発車時刻とはドアが閉まる時刻ではなく、電車が動き出す時刻です。

また、臨時列車運転時は、数分程度、発車時刻が変更する場合がございます。

恐れ入りますが、お時間に余裕を持ってご利用いただきますよう、お願いいたします。」

一般的な考え方として時刻表に12:00と表示してあれば、列車の発車時刻は12時00分00秒で、あくまでドアが閉まる時刻ではなく動き出す時刻であるということになります。

しかし主要駅以外ではそもそも発車時刻を設定していないので、12:00と表示されていても乗降が完了すれば11時59分59秒に発車しても問題ないということになります。それでは時刻表の意味がないような気がしますが、一体どういうことなのでしょうか。

発車時刻が定められていない駅もある

業務行路表イメージ Wikipediaより

列車の運行は業務行路表(スタフ)にしたがって行われます。ここには秒単位で時刻が決められており守らなくてはいけません。鉄道事業法の第17条に「鉄道運送事業者は、国土交通省令で定めるところにより、列車の運行計画を定め、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない」と定められています。なのでスタフに記載された時刻より早く発車してはいけないのです。

では乗降が完了次第すぐに発車というのは鉄道営業法違反なのでしょうか。ここで関係してくるのが「採時」「非採時」の存在です。

ポスターの通り首都圏の路線(特に過密路線)では主要駅以外発車時刻を設定していない場合があるのです。その場合スタフの時刻欄は空白になっています。BVE5などの鉄道シミュレーターをやったことのある人ならわかるのではないでしょうか。

なので全ての駅で発車時刻が定められているわけではないのですが、鉄道運輸規定の第8条には、「当該停車場ニ於ケル旅客列車ノ出発時刻表ノ摘要ヲ掲示スベシ」と定められています。

よって時刻が定められている主要駅以外でも全ての駅に時刻表は掲示しなくてはいけないのです。では時刻が定められていないのに時刻表があるのはなぜなのでしょうか。

時刻表は絶対ではなくあくまで目安

これは時刻表が「発車時刻表」ではなく「標準時刻表」だからです。標準時分とは、各駅では到着・発車時刻を定めず、主要駅のみで到着・発車時刻を定めて運行するものです。

発車時刻が定められていない駅ではいつ発車させるかというのは乗務員にかかっていることになるので、発車メロディが当てにならない(そもそも鳴らす長さを決めるのも難しい)のです。

なんなら時刻表も目安で絶対では無いので、1分レベルで乗り換えを極めると乗り遅れるかも知れません。時刻表より早く発車されるとイラッとしますが、実際の運行状況を見ているとほとんど標準時刻表を守っている印象を受けます。

あくまで柔軟に運行することや早発の免罪符として標準時分が採用されているのです。2017年11月14日に、つくばエクスプレスの下り列車が南流山駅を定刻より約20秒早く発車したとして、謝罪文を発表する事態になりました。これは当該駅は発車時刻が定められていたためです。

わかりやすくまとめると早発はダメなんだけど許される駅もあり時刻表は目安である、というなんとも曖昧な結論になってしまいますが、余裕のある乗車をすることが一番ではないでしょうか。

※今回はJR東日本を取り上げましたが他の鉄道会社でも有り得ることです。

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