2030年度開業予定の北海道新幹線(新函館北斗~札幌)。鉄道建設・運輸施設整備支援機構が23日に住民向け説明会を開き、6月から札幌駅東側の苗穂エリアで車両基地建設に取りかかると明らかにしました。
現在、北海道新幹線の車両基地は新函館北斗駅付近の、「函館新幹線総合車両所(北斗市・七飯町)」が供用中です。夜間留置車両の点検などで札幌側にも車両基地機能は必要。同様の小規模な車両基地としては、東海道新幹線の名古屋駅、東北新幹線の盛岡駅などに存在します。
車両基地は札幌〜苗穂の在来線南側に位置します。高架橋型で最高地点が22mと高い位置、札幌駅から始まり終端は苗穂駅まで、1.3kmに及ぶ細長い形です。
車庫にあたる「着発収容庫」、検査や融雪作業用の「仕業検査庫」と保守用車両を整備する「保守基地」からなります。それぞれ2線の規模です。高架下には、車両基地関連の建物を配置します。
雪対策として防雪上家を設置し、上家のデザインや素材については検討中とのこと。まるで札幌駅新幹線駅がそのまま続くようなイメージが付きます。
高架橋や防雪設備の建設は27年度末に終え、高架橋下部の設備工事や試験運転は30年度に完了するとのことです。
説明会に参加した住民からは、通行の利便性確保、防雪設備の素材配慮を求める声があったとのこと。機構北海道新幹線建設局の斉藤道真氏は「地域の協力を得ながら完成に向けて進めていきたい」と述べました。