プラレールを販売しているタカラトミーは長年販売してきた「いなかの駅」「こせん橋」「信号場」について2021年2月で廃版にすると発表しました。

約50年もの間製造されてきたプラレールの歴史の中に残る製品で、幅広い世代に愛された商品だけに今回の廃版は残念ですね。

今回廃版となる商品

今回廃版となる3商品の、歴史について・どの製品なのか・後継の製品についてまとめてみました。歴史についてはあくまで情報が出ているものについて掲載しています。

歴史 なんと初版の発売は約50年前

今回廃版となる3種類の製品は約50年前の1970年に初版が発売されました。1970年以前に発売されていたプラレールは実在しない車両をモチーフに作られており、これらはプラレールファンの間では「プラスチック汽車シリーズ」と呼ばれている商品で、プラレール60周年記念として2019年に再現された商品が発売されており、中には持っている人もいるかもしれません。

そして1970年に発売されたプラレールは、プラレールの歴史上初めて実物をモチーフにした製品が発売されました。当時はEF15機関車のほか、101系電車をモチーフにしたプラレールが発売開始になりました。

ちょうどこの頃から、今回廃版となった3製品が発売開始となっています。少なくとも1971年発売のニュー電車プラレールセットには「いなかの駅」がセットの中に組み込まれていることが確認されています。

いなかの駅(J-23)

いなかの駅は有効長(列車が止められるホームの長さ)は1両分しかなく、本当にいなかの駅という感じがする情景ストラクチャでした。型番はJ-23。

駅名標を見るといなかの駅と書かれていて隣の駅は「うみ」「やま」と書かれています。ホーム上に小屋のようなトイレが設置されているのが印象的でした。

2021年2月まで発売されていたモデルは2002年8月から18年6か月もの間販売されているモデルで、デザインは色合いが異なっているものになりますが、基本的な構造は発売開始当初の形を継承している商品でした。

後継商品:トミカが発車!プラレールのお店(J-23)

後継商品としてトミカが発車!プラレールのお店が発売されます。これは駅ではなく、線路沿いにあるお店を再現しているものなのかもしれません。これまでと全く違う形態のストラクチャとなっています。

レールを店の後ろに設置するか、直上に置き高架下の店を再現できるようなものになっています。

こせん橋(J-12)

ローカル線にありがちな、こせん橋を再現した情景ストラクチャとなっています。2021年2月までに発売されていた商品は18年6か月販売されていました。デザインについては若干変更されていますが、発売当初の形を継承しています。

後継商品:つなげよう!くみかえこせんきょう(J-12)

こせん橋という点では従来の商品を継承していますが、ローカル線の感じは無くなっています。今回の新商品では単線・複線のこせん橋を再現できるようになります。ただ、旧製品のような頑丈な印象は薄れていて、チープだと感じる人もいるかもしれませんね。全体的に細くなっているので耐久性でみれば下がっているかもしれません。

信号場(J-11)

鉄道には駅に満たない鉄道施設があり、列車交換などを目的に旅客扱いをしない停車場を設置することがあります。それが信号場です。

その信号場を再現した情景ストラクチャで、2021年2月まで発売されていたモデルは18年6か月発売されていました。

信号機が設置されており、信号機を青にするとストッパーが外れてプラレールが走り出すという仕掛けになっていました。

後継商品:つなげよう!くみかえプラレール駅(J-11)

一応後継商品としては「つなげよう!くみかえプラレール駅」が2021年2月から発売されています。しかしながら、「信号場」というわけではなく近郊型の駅で、もはや別商品となっています。

子供が遊ぶおもちゃには信号場という概念は分かりにくいと思いますので、プラレールのラインナップから信号場が消滅するのは仕方がないことですが、約50年もの間発売されていた信号場が無くなってしまうのはさみしいですね。

まとめ

今回廃版になった3種類の製品について、これまで700円~900円程度(税抜き)で購入することができました。しかし、商品入れ替えとなった全部の製品で実質値上げが実施されます。

つなげよう!くみかえプラレール駅は2000円に、トミカが発車!プラレールのお店・つなげよう!くみかえこせんきょうは1200円に、それぞれ値上げとなります。

少子高齢化で売り上げ自体が落ち込む中、コストカットして利益を出す・2020年代にふさわしい商品を発売するという観点で見れば、約50年間販売してきた3商品について廃版にする措置はやむを得ない措置と言えます。

とは言え、お父さんから子供まで遊んだロングセラー商品が廃版になってしまうのは、プラレールファンにとっては寂しいと感じている方も多いのではないでしょうか?また、タカラトミーによると「廃版になるので、気になる方はお早めに」という文章も掲載されています。コレクションとして家に置いておきたい人は購入してみてはいかがでしょうか。

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