【宿泊施設編】実は旅行業者・サイト経由だと手数料が発生している 利用者が負担しているケースも

アパホテルより

例えば宿泊をじゃらんなどの宿泊サイトを予約した場合、国内のサイトでは約10%、海外からのインバウンドに対しては約25%の「送客手数料」を宿泊施設が支払っています。これは宿泊料金全体から引かれるもので、例えば2万円の宿泊プランに予約があったとすると、2000円が旅行業者の取り分となります。また、インバウンドであれば手数料は25%なので5000円が旅行会社の取り分となります。

当然のことながら宿泊料金には、宿泊施設の維持やサービスにかかるお金など原価の部分が存在します。宿泊料金のうち約30%が利益の部分と考えると国内であれば、20%、インバウンドであれば5%しか利益が取れないことになります。

当然空室になった時でも施設の維持費はかかってきますので、それだけリスクも宿泊施設が背負っていることになります。

ただ、宿泊割引があるのでその時の宿泊者の増加と、送客手数料のバランスには注目しなくてはならないかと思います。

宿泊施設側は公式サイトでの予約が最安値となる「ベストレート保証」で対抗

アパホテルより

この高い手数料に対抗したのが「ベストレート保証」です。自社で所有するサイトから予約があれば、「送客手数料」を旅行業者が運営する予約サイトへ支払わなくて済みます。

もし万が一、他の予約サイトが安かった場合には最低金額の支払いにするという保証がついています。

この「ベストレート保証」によって、宿泊施設は「送客手数料」を払わずに済みます。

また、浮いた手数料で宿泊施設の利用者へは設備投資などでサービスアップという形で一部を還元することができ、宿泊施設にとっても宿泊者にとってもメリットがあります。

ここで覚えておきたいのは「送客手数料の全額または一部を宿泊者が負担していること」です。当然公式サイトが一番安くなれば、他のサイトでの予約した場合の料金は高くなります。そのため、そういったことが起きてしまっているので、宿泊施設を予約する際には自分が損していないか注意しましょう。

今回の旅行クーポンは「公式サイトでの予約」は対象外 最も恩恵を受けるのは実は旅行業者 自社ブランドがあるホテルほど恩恵を受けない事態に

さて話は少しそれましたが、今回政府から発行される旅行クーポンは「公式サイトでの予約」は対象外となります。

つまり、アパホテルなど自社ブランドがすでにあり、予約サイトに頼らなくても顧客がついている宿泊施設ほど恩恵を受けず、他社に宿泊者を取られる結果となり、厳しい経営状態になることが予想されます。

また、中小の宿泊施設では利益を出すために自社の予約サイトのみでやっているところもあり、そういったところは恩恵を受けない形になります。

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