現在、近鉄特急の一部の列車で運行されている喫煙車両は、「列車内がすべて禁煙(喫煙ルームを除く)」となる2020年4月1日の健康増進法改正で消滅することが分かっていましたが、正式に2019年12月に近鉄特急が全席禁煙化されることが公式に発表されました。
2020年2月1日から近鉄名古屋駅や大阪上本町~大阪難波間の地下駅・地下区間のほか京都駅や大阪阿部野橋、大阪上本町について法律上は屋内扱いとなるため、禁煙化されず喫煙室がついている古い車両は運行ができなくなります。同日から車両整備を行うとのことです。(車両整備は禁煙化を指すものと思われます。)
現在日本国内で喫煙車両と運転されているのは700系新幹線と近鉄特急の一部の車両のみで、12月以降は定期運行している列車は近鉄特急とサンライズ出雲・瀬戸が日本で最後の喫煙車両となります。
2019年10月30日に公開した情報から2019年12月24日の公式発表を踏まえた文章に訂正しました。
現在運行されている喫煙車両
現在、2019年12月現在、近鉄特急の中でも古い「12200系スナックカー」という車両は他の近鉄特急とは異なり、喫煙ルームはなく「1両丸々喫煙車両」になっており、座席に座りながら1号車に設置されています。(4両編成または2両編成。4両編成を2編成つなげて8両編成とした場合には5号車も喫煙車両となります。)
また、関係者への取材によると、本来は喫煙車両を消臭をして禁煙車両に転換する計画でしたが、ヤニの臭いが抜けないなどがあったため、喫煙車両はそのまま閉鎖するという形にするという計画でしたが、変更となりこの度喫煙車を禁煙化して運転するとのことです。
近鉄から全車禁煙車両での運転するとの回答も
Twitter上では近鉄の喫煙車両について問い合わせをした人のツイートによると、健康増進法改正の際には全席禁煙車両で運行すると回答していました。
健康増進法の改正は2020年4月1日ですが、2月1日から整備が整っていない車両については整備終了まで運転しないことになります。
喫煙車両は乗客からも乗務員からも「煙たがられる」存在
近鉄特急の喫煙車両は喫煙をする人からはありがたい存在ですが、その一方でたばこを吸わない乗客や乗務員からは「煙たがられる」存在になっています。
筆者もよく近鉄特急を利用しますが、近鉄特急は全席指定なので窓口では
「なるべく喫煙車両(または喫煙ルーム)から遠い座席をお願いします」
という要望もよく聞きます。
また、乗務員は車内改札の際に通らざるを得ず、喫煙車両のある号車は12200系車両の空調が客室内から運転席に取り込む形になっており、運転席にはたばこが充満しているという話も聞いたことがあり、乗務員も受動喫煙になっているのではないかという問題点も抱えています。
近鉄特急の古い車両はまだ廃車にならない?
同じ特急料金にも関わらず座席コンセントがついていなかったり、新しい車両に乗りたい人にはこの車両は不評となっています。(ただし、新しい特急より座席がふかふかしているのでこれは人によると思います。)
これは2019年10月29日に五位堂にある検修車庫から整備をされた車両で、塗装をきれいに塗りなおして試運転を行いました。(NS39という編成)
NS51という編成は塗装がまだ近鉄が公式発表しているわけではありませんが。「復刻塗装」になっていて従来の編成と比較すると若干色が異なることが分かります。今後プレスリリースと同時にイベントの案内もされるかもしれませんね。
2020年度末までには特急運用から外れるとのことですが、「廃車になる」との文言は今回ありませんでした。となるとやはり団体列車用に転用するのでしょうか?今後の動きにも注目したいですね。