名鉄はANA・三重県・中日本航空株式会社と協力して三重県の志摩スペイン村から中部国際空港までルート選定に向けた実証実験を行います。
「空飛ぶクルマ」実証実験内容 「伊勢志摩空港」が現実に?
今回観光ビジネスへの「空飛ぶクルマ」の活用を目的に志摩スペイン村の第三駐車場から中部国卯西空港までの片道60kmを飛行します。
正式名称ではなく、飛行機も飛ばないとはいえ、日曜劇場半沢直樹に出ていた「伊勢志摩空港」が現実のものになると思うとこれはこれで面白いかもしれません。もちろん、作中の「伊勢志摩ステート」とかは出てきませんのでご安心を。
たった60kmしかないのに、なぜ空飛ぶクルマが必要なのか?
今回の試験飛行ではたった60kmの距離しか飛ばないことになります。どうしてこの短い距離を飛ぶのでしょうか?
理由は普通に移動すると大幅に時間がかかるためです。一番早い電車で移動した場合の移動時間は最も速い近鉄特急と名鉄に乗車した場合、中部国際空港~名古屋~賢島は3時間4分、値段は4540円かかります。距離に直すと180kmもの距離を移動することになります。
これは名古屋から大阪まで移動するのとほぼ同じ距離です。普通は名古屋~大阪までなら新幹線を使いますよね。
これがたったの20分~30分くらいで移動できるなら、新幹線を建設するのと同じくらい価値があります。特に旅行をしている人にとっては最も速い移動手段を選ぶ傾向にあるので、元々の4000円に1万円を払ってでも使いたい人もいるでしょう。
観光客がもっとディープな観光地にたどり着けるかも?
しかも、伊勢志摩は伊勢神宮など定番の場所にはバスで移動できますが、ディープな場所やホテルまでは駅から車または送迎バスで移動しなければならないということもあるでしょう。
そう考えると「空飛ぶクルマ」という発想はこれまでにない観光の仕方で、今まで鉄道を利用していた観光客が行かないような場所に行けるなど多くのメリットがあります。
新幹線並みの230km/hで中部国際空港へ ANAのマイルで貯まる?使える?
使用機材はベル430というヘリコプターを使い、巡航速度は230km/hで新幹線並みの速度、約20~30分で飛行すると思われます。一度に最大8名(パイロット含め)搭乗することができます。
ANAが運行会社に入っているので、「ANA」のマイルで乗れるのと思った人もいるかもしれません。
結論から言うと、可能性はかなり低いです。
実際のところ「ANA」が直接運行に関わっているわけではない点があります。マイル積算はについても対象外となっているので、これについても可能性が低いと考えられます。
また、ヘリコプターということになり、飛行機とは勝手が違うことからマイルで乗る・ためるというのは可能性としては低いです。
過去にはANAのマイルでヘリコプターに乗れたことも
ただし、可能性がゼロではない理由は過去の「マイルでナイトクルージングをした実績」があるからです。2011年に期間限定で3万マイルで東京のナイトクルージングを2名1組で利用できるプランを募集した実績があります。もしかすると期間限定でマイルで乗れるキャンペーンもやるかもしれませんね。
実はANAは元々ヘリコプターの会社だった!便名にもその名残が
ヘリコプターで飛ぶというのは1952年のANA設立時(当時は日本ヘリコプター輸送)の事業ということになり、現在も便名の「NH」は日本ヘリコプター輸送から来ています。現在もその原点の名残が残っているということに気づかなかった人もいるかもしれませんね。
今後どんな展開になるのかということについても、今後注目していきたいですね。