かつて阪急神戸線と阪急京都線の直通運転と新大阪乗り入れをするために建設される予定だった「阪急新大阪連絡線」の計画がありました。

それについて今回は解説していきたいと思います。

リニア中央新幹線や大阪万博にもこのことは影響してきます。どのようにかかわってくるのでしょうか?

阪急新大阪連絡線とは?

2002年当時の阪急のプレスリリース(アーカイブ)

阪急京都線淡路駅から新大阪駅を経由して、阪急神戸線の神崎川付近へ乗り入れ現在の神戸三宮駅方面へ、十三駅に乗り入れ梅田駅へ2方面にそれぞれ分岐する計画でした。1961年に事業免許を取得しています。

阪急京都線が新大阪回りになっていた可能性も

地図を見てもらうと淡路から十三まで並行して路線が走っていることが分かります。

特急や急行は新大阪回りに、普通電車は現在の南方を経由する路線にする計画もあったとされます。

この場合、現在の新快速電車に対抗するために河原町~神戸三宮までの直通する特急も十分考えられます。高槻や茨木からもJRのお客を奪えたかもしれませんね。

しかし、2002年に淡路~新大阪、神崎川(付近)~新大阪の免許廃止申請を出し、その後2003年に正式に廃止されました。このときなぜか十三~新大阪までの事業免許は残されたのです。

十三~新大阪は2025年までの開業を目指す

阪急阪神ホールディングスグループ 長期ビジョン 2025

阪急阪神ホールディングスグループの長期ビジョン2025(2017年発表)に新大阪連絡線が盛り込まれている。阪急阪神ホールディングスとしては2025年までに当然開業をさせたいということになります。

なにわ筋線との兼ね合いはどうするの?

なにわ筋線開業について(https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/05/page_10496.html)

なにわ筋線とはJR難波から西本町・中之島・北梅田から現在の梅田貨物線に入り新大阪へ抜けるルートになっていて、2031年春の開業を目指しています。

また南海は新難波駅を新たに作りJR難波から西本町の間でJR線と合流します。

阪急ではなにわ筋線の検討調査となっており、宝塚方面、河原町方面などから直通も検討中ということだと思います。

ここで問題なのが、阪急新大阪連絡線です。

阪急新大阪連絡線開業のメリットは?

なにわ筋線と競合となり、大阪駅からは梅田駅より北梅田駅の予定地の方が近く、JRからだとJRの運賃と変わらず、開業のメリットがあるのかは疑問に思います。(JRは160円、阪急は190円です。)

ただ、新大阪から阪急沿線・JRと競合している区間で阪急を使って安く乗りたい・スマートEXなどのIC乗車券だと新大阪からの運賃が別途必要なので乗りたいという人は一定数いるので需要が全くないかというとそうではないと思います。

リニア中央新幹線開業になってからもスマートEXと同じ形態での乗車方法になるのかもしれませんね。

2025年の大阪万博はなにわ筋線の開業は間に合わない

もし2025年に開業すれば、なにわ筋線の開業が2031年なので、6年前の開業となり、2025年に開催される大阪万博には間に合うことになります。

ここでどれだけお客さんを取り込めるかというところも重要になってくるのではないでしょうか?

阪急新大阪連絡線はできてほしいというのはありますし、大阪万博の需要には対応できると思いますが、そのあと採算がとれるのかどうかは疑問な点になります。

果たして阪急新大阪連絡線は開業できるのでしょうか?

関連記事

https://japan-railway.com/entry/2019/03/12/210529
https://japan-railway.com/entry/2019/03/12/122224
https://japan-railway.com/entry/2019/03/08/221949
https://japan-railway.com/entry/2019/03/08/081141
0 0
Article Rating
申し込む
注目する
guest
0 Comments
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事