12月1日、中野駅2番線にある新型の発車標の行先表示がファミコンのような16ビット表示になり話題になりました。一体どういうことなのでしょうか。

最新のはずが16ビット表示に

東京メトロ東西線内での異音確認の影響で接続駅の中野駅ではダイヤが乱れました。その際に中央総武線下りホームに通常はありえない東葉勝田台行が発車標に表示されました。

同ホームには最近従来のLED式を置き換えている液晶式の発車標が使われているのですが、その表示がまるでバグってるようになりました。

発車時刻の「9:32」は新型らしくとても滑らかな表示なのですが、肝心の行先はまるでファミコンのようなドット表示になっており、さらに引き伸ばされているのでかなり違和感があります。

実は表示方式に欠点があって、発車標の行先が文字データではなく画像データとして表示器に登録されているのです。従来のLED式は元々ドットのようなものだったので問題ないのですが、新型には影響がありますね。

新型はwindowsベースなので文字データを受け取り内蔵のフォントを使って表示させることは可能なのですが、従来のものと互換性を持たせるため、元々「東葉勝田台」が存在しない2番線で表示させるには、画像データを引っ張ってくるしかなかったのです。

今回はイレギュラーということでATOSではなく駅員が手動で表示させたのですが、幅を合わそうとしても画像なので文字間隔を開けるのではなく引き伸ばすしかありません。

JR東日本に限らずこういったシステムでは互換性を維持するため、一般利用者とは逆に特に必要がなければ更新はしません。見た目は新しくても中身はレガシーということもよくあることです。

今回の「東葉勝田台」の表示がおかしくなった現象は「戸塚現象」とも呼ばれています。新型が登場する前からあり、本来は16ドット用の表示データが24ドットに引き伸ばされて表示されてしまう現象のことを指します。

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