主に中央線特急として活躍しているE257系0番台が、東海道線の特急踊り子運用への転属のためにE257系2000番台へと改造がされました。この改造、元を辿れば転属を巡りJR東日本の本社と改造等を担当した現場とで、かなり揉めたとの事で特に現場からは不満の声があがっています。

E257系2000番台の改造状況が酷すぎる

当サイトにて、E257系2000番台の車両の状況について記事にさせていただきました。これには多くの反響をいただき、文句があるなら乗るな、気になるなら自分で直せといった意見もありましたが、多くの人からはさすがに酷いといった当記事と同意見の声を頂きました。

主に一般利用者に反応して頂きましたが、なんと改造を担当した現場でも話題になっているらしく、実態について取材をし掲載していいと許可を頂いたので紹介していきます。労働環境がかなり悪く、本社から期待を裏切られたので現場の状況を世に伝えたいとのことです。

本社...JR東日本最上部部署で施策決定や設計をする所

現場...主に現業機関で車両センター等

E257系改造は最初から計画の大幅な遅れが発生

E257系0番台の改造は、1本目から改造行程日数が少ないなど行程に問題が生じ大幅に遅れていました。その後改造日数は改められ計画は変更されたのですが、当初に考えられていた185系置き換え計画より1年以上遅れが出てしまい、廃車計画も凍結されました。

ネット上でも入出場の情報は出回っていますし、改造日数が少ないのもすぐにわかります。また少し話題になった改造が中途半端な状態で出場したことは上に繋がっていると思います。大体1編成あたり1ヶ月以上伸びました。

改造が終わって出場した編成はNA-03,04,06,07,08,09,10,13の8編成です。そのうち03,09は車内が未完成で06は塗装があずさのままなので使えません。現在運用しているのが04,08,13で、予備が07なのですが07は不具合が多くて現在使えない状況です。他の編成は行先表示や放送、足回りやソフトが改修されていないので営業運転はできません。

改造項目は少なく設計にも問題があったか

今回改造項目に含まれているのは

  • VVVFやSIV、ブレーキ制御などの機器一式
  • 荷棚付近のイメージカラー塗装
  • シートモケット張り替え
  • コンセント追加
  • 客席サービス用の機器

シートはモケットのみの張り替えで中身は同じとのことなので、硬いと感じたのは勘違いかもしれません。コンセントは新しく付けたとは思えない程の、結露してできたような染みがあり現場は把握していました。着席サービスの制御機器を荷棚に設置したので、一部の席は荷物が置けません。 現場としても設計者に疑問の声があがっています。

修繕が必要なのに改造項目に含まれなかったものもあります。デッキ部分は改造項目に一切含まれていないので、扉の塗装剥がれや化粧板の傷は酷いままです。所々腐って膨らんだ床は、2月から3月に急遽修繕が行われました。特にドア付近の腐食は酷く、塗装が浮き上がっている部分は少なくありませんでした。

記事で取り上げた窓枠のテープによる補修は、転属前の松本車両センターでの処置です。幕張疎開中や東大宮で穴を埋める作業は行いましたが、数が多すぎて取りこぼしがあり旅客の目に触れることになったのです。

※窓枠に置いておいたものを片ずける際、謎のテープがあったのでゴミだと思い剥がしかけたら傷の応急処置と発覚。撮影後に元に戻しておきました。

松本車両センターに所属していた頃から、トイレの故障は多くなってきたのですが更新はさせてもらえませんでした。今回、いざ使うという時に水周りの不具合が見つかりダイヤ改正の前日の夜遅くまで修繕をしていました。

本社はE257系の一斉投入に拘っていた

今回のダイヤ改正でE257系2000番台が導入されたとはいえ、ほんの一部に過ぎず伊豆急下田のみに行く上下線それぞれ3便が置き換わっただけでした。しかし本社はE257系と185系を一斉に置き換えたがっていました。

しかしこれには課題があり前日まで185系で運用していたものを翌日全てE257系に置き換えるとなると以下の問題が生じます。

  • 留置箇所の確保
  • 送り込み回送の乗務員手配
  • 運用を終えた185系の一斉疎開

現場が語らなくてもわかる人にはわかると思います。しかし現場から本社にこの問題についてどう考えているか問い合せたところ、答えられませんでした。

現場からこうした問題があるので段階的な置き換えを何度も要請し、渋々本社は了承をしました。

JR東日本より

こういった本社と現場との意識の違いや予算や日数の少なさが未完成のままの落成に繋がったのです。プレスにある「現代的」「リッチで高級感のある」とは程遠く、予算も日数の貧しいものでした。

現場としても新しい車両と期待をしている旅客に、最初に目に入るデッキがボロボロで洗面所も傷だらけのこのような状態を見せられないと思いました。旅客にまた乗りたいと思われるかと2月に組合で団体交渉を行いました。しかし本社は状況は把握しているものの、予算的に対応は難しいとの回答でした。

今回のE257系踊り子で、JR東日本の本社と現場との対立は深まってしまいました。経営方針として無理な人員削減等によるコストカットが目立ちますが、そのしわ寄せは現場の労働者にきています。現場の怒りは爆発していて「本社は腐っている」と強い言葉で批判する場面もありました。この一件で本社と現場は話し合いをすることになりました。

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また情報が入り次第追記していきたいと思います。

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