JR東日本は新幹線に個室を導入すると発表しました。これは新幹線をリモートワークとして実証実験を行うということです。

KDDIと協力して新幹線の個室を東北新幹線などに導入すると思われます。

ただし、その一方で「新幹線個室復活は失敗に終わってしまうのではないか」という点も見えてきました。

リモートワーク新幹線は成功?失敗?

今回の新幹線個室の復活は鉄道ファンにとっては嬉しい出来事ですが、結論から言うと一般の利用客に使ってもらえるかは微妙で「失敗する」のではないでしょうか?(ここから先は一般の方向けに書いています。鉄道ファンの方は見ない方がいいかもしれません。)

失敗する理由としては「わざわざリモートワークのために新幹線個室を使う需要があるか?」どうかです。JR東日本が新幹線個室のリモートワーク需要を調査して、これはいけると確信しているのなら話は別ですが、今回は実証実験ということで、調査はほとんどされておらず、恐らくJR東日本が突発的に考えたアイデアだと思われます。

写真を見ると1号車に設置されるようなので、ホームの階段エレベータを歩いて乗り込むのもめんどくさいですよね。この辺も乗客にとってはマイナスだと思われます。

JR東日本としても実証実験にいくらお金を使うのか?ということになってきます。車両は新造・改造となりますから、それだけでもお金がかかり、改造の場合は使わない座席の取り外し工事もお金がかかるでしょう。もっとお金を使うべきところはあると思います。

車内のインテリアもいまいち 追加料金を払って使う人はいるの?

車内のインテリアなども現時点ではいまいちです。

一番手前の女の人が座っている座席に注目してみると、座席はリモートワーク想定してるため。リクライニングはなく、ソファーのような座席になっていると思われます。これなら新幹線には乗らず、「ファミレス・スタバの座席」でよく、追加料金を払ってまで利用するかというとしないでしょう。

JR東日本としても増収を狙っているはずなので、「普通車指定席」または「グリーン個室」の料金を徴収すると思われます。グリーン個室の価値があるかと言われればないでしょう。

今は新幹線はガラガラの状態で座席は自由に使える状態なので、わざわざ個室を選ぶ人はいないのではないでしょうか?

リモートワークをする環境としてもいまいちです。車内でのプレゼンなどを新幹線車内で行うとも考えにくいですし、「会議の内容がほかの人に声が聞こえてしまう」構造になっており、静穏性・プライバシーが担保される「個室」というには不十分です。

通路から会社の機密資料を覗き込まれてしまうかもしれませんし、安心して仕事はできないと思います。間違っても重要プロジェクトの商談などは、わざわざ新幹線ではやらないでしょうね。

そもそも、リモートワークをする人のことを考えていますか?というのはJR東日本に問いたいところです。

窓ガラス大型化は大丈夫? 破損・空気抵抗増加の可能性

もう一点、気になる点としては通常の新幹線より窓を大きくしてるという点です。新幹線では高速走行をするために窓ガラスが割れないよう・空気抵抗を減らすために「窓を小さくする傾向」にありました。

しかし、今回の発表資料では眺望を重視したのか、窓が大きくなっています。

窓を大きくすることで、新幹線走行中の騒音。窓ガラス破損による列車の運休・保守点検の増加が考えられます。

今でも運転されているE2新幹線ですが、大窓が採用されていた結果、窓ガラスが破損しやすく、窓ガラスが破損した場合はガムテープでの補修もされていました。これは最新式のE5系新幹線などで窓が小さくなっているところを見るとそういった理由があると思われます。

利用客目線にたった時に窓ガラスを大きくしたことで、眺望がいいことは「リモートワーク」をする人にとって必要なのか?ということです。

確かに旅行ついでに作業する人に限っては、そういった要素も必要かもしれませんが、リモートワークをする環境としては明るい照明があり、プライバシーが確保され、電源・無料高速Wi-Fiが用意されていることが本当に必要なことで、「大きい窓は必要ではない」と思われます。

結論:個室新幹線失敗する 需要に合わせた車両設計を

結論から言うと、JR東日本が設置する「新幹線個室は失敗する」と思われます。もっと言えば、自宅でリモートワークをした方がいいと思っている人が大半だと思います。

先述の文章をまとめると、「リモートワークに適さない座席」「個室としての静粛性・プライバシーがない」「リモートワークに窓ガラスの大型化は必要ない」。ここまでくると「個室」自体必要性がないということになってしまいます。なので、失敗するということです。

もしも、成功するかどうかは別にして、乗客に使ってもらえるような設備にしたいのなら、完全にリモートワークをできるような環境を作り、「リモートワーク」をする人に合わせた客室を設計すべきではないでしょうか?

乗客のことを考えて車両を作らなくては、当然使う人もいないでしょう。

せめて、JR西日本の新幹線に使われている静粛性を重視した個室以上のものは作らなくてはいけなかったのではないでしょうか?

ターゲットを見誤り、単なる新型コロナウイルスで収益が取れない中、恐怖感でプロジェクトを進行させるのは、いかがなものかとJR東日本の利用客の多くは思っているのではないでしょうか?

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