小田原から新宿への通勤手段として、JR線の他に小田急線などがあります。それぞれ特急車両を使った有料列車が運行されていますが、今回は「ホームライナー小田原」と「特急さがみ」を一筆書きで往復し比較をしました。

一筆書きで往復とは

そもそも一筆書きで往復とはどういうことなのでしょうか。新宿から小田原まで1本で行ける経路としてJR線の湘南新宿ラインと小田急の小田原線があげられます。それぞれ会社が異なるのですが、連絡運輸という制度があり、JR線から私鉄に接続する乗車券を発券することができます。

連絡運輸には制限があり、きちんとした知識がないと窓口でトラブルになる可能性があるので発券方法等については割愛します。発券に多少の手間がかかるので、面倒くさがり規則に関して嘘をついてでも発券を拒否する窓口は沢山あります。しかし今回の乗車券は規則に則った正当なものです。

Suicaや会社ごとに乗車券を買う場合とでは何が違うのでしょうか。

  • 有効期限が2日間
  • 小田急線内含め途中下車できる

窓口で発券を依頼した際にSuicaを使うように促されましたが、今回の乗車券ではこのようなメリットがあります。途中下車ができるのは状況によっては役に立つと思います。もちろん全ての連絡乗車券に当てはまることではないですが、効力の求め方は複雑なのでこちらも割愛します。

片道乗車券は一部例外を除き経路を重複させることはできませんが、JR線と小田急線は別線なので新宿からJR線で小田急へ行き小田急線で新宿といった経路の片道乗車券が作れるのです。

このような乗車券を使って新宿から小田原に「ホームライナー小田原」で行き、帰りは「特急さがみ」で帰ってくるといったことをしました。なお両社とも朝晩でそれぞれ有料列車を運行していますが、列車名が違うだけで車両は同じです。そのため今回は夜に検証しましたが、朝に関しても同じことが言えると思います。

「ホームライナー小田原」は編成によって座席の質が違う

まずはJR線の「ホームライナー小田原」(朝は「おはようライナー」として運行)に乗ります。画像は東京駅から湘南ライナー1号に乗った際の写真です。車両が全て2階建てで快適さが大きく劣るため、小田急との比較にはなりません。新宿から特急踊り子でお馴染みの車両185系で運行される「ホームライナー小田原21号」に乗車しました。

「ホームライナー小田原」は、新宿駅の成田エクスプレスが発着するホームである6番線からの発車です。少々行くのに遠くて不便でした。また東京・新宿と小田原を結ぶライナーは全て自由席(普通車は号車のみ指定される)のでこのような列ができるのです。

自由席への乗車にはホーム上の券売機から発売されるライナー券が必要です。列車と号車のみ指定されており席は自由ですが、座席数以上の発売は行わないため確実に座ることができます。ただし券が売り切れて乗れないケースもあるので注意が必要です。

グリーン車は普通列車グリーン車と同じ扱いなので、普通の券売機やモバイルsuicaでグリーン券を買うことで乗車できます。普通列車グリーン券は列車の指定はないので、普通列車グリーン車同様満員で着席できない場合もあります。

185系にはA,B,C,OM編成があります。OM編成だけ他の編成と異なる点がありますが、ライナーでOM編成が運用に入るのは「ホームライナー小田原21号」だけです。OM編成の最大の違いとしてグリーン車の座席があげられます。185系のグリーン車の座席は基本的に紺色のモケットですがOM編成だけは茶色です。実はOM編成のグリーン車の座席は国鉄からのものなのです。紺色のは185系が作られた当時のものではなく新しく交換されています。そのため編成によって座席に差異があるのです。ちなみに普通車にも若干違いがあり、OM編成のみ座席下にある箱状のヒーターが若干凹んでいるので、少しばかり足を伸ばすことができます。ムーンライトながらでOM編成が当たりと言われるのはこのためです。

185系OM編成のグリーン車です。写真では伝わりにくいですが、かなりふかふかな上相当リクライニングが倒れます。他のJR東日本のグリーン車と明らかに違うので座れば違いが一目瞭然です。言葉にするのには限界があるのでまだ座ったことがない人には引退前にぜひ乗っていただきたいものです。普通列車グリーン車と違いsuicaグリーン券情報を読み取る機械が設置されていないので、全員に検札が行われます。それ以外には特に無く車内販売もありません。

「特急さがみ」はロマンスカー車両

小田原に着いたので早速引き返します。とはいえJR線とは別線なので乗り換えと言った方が正しいのでしょうか。「特急さがみ」は日中ロマンスカーのEXEαで運行されています。展望席はないものの側面には「ROMANCECAR」の文字があり特別感があります。(小田急の特急車両は全てロマンスカーですが。)座席は他の特急と同様全車指定席なので、並ぶ必要はありません。

車内は見た目的には高級感があります。ところが座ってみると残念な点がいくつかありました。まずは椅子が非常に硬い。普通車なので仕方がないことですが、腰の部分が若干盛り上がっているので人によっては合わないと思います。リクライニングも写真は下げている状態なのですが、見ての通りほとんど下がらないです。肘掛がないのも隣に人がいた場合気になりますね。

ただwifiが付いており窓側だけですがコンセントもあります。ビジネスマンにとっては乗り心地よりも優先されるのではないでしょうか。通勤時間帯なので必要ありませんが車内サービス等はありません。

結局どちらがいいのか

JR線小田急線
運賃1520円900円
料金1000(普通車は520円)910円
所要時間約1時間20分約1時間15分
車内設備-wifi,コンセントあり
座席の快適さグリーン車:◎/普通車:○

大きく違うのは列車の本数です。小田急は大量に特急があり、藤沢や片瀬江ノ島行を除いて小田原行に絞ってもこれだけの本数があります。JRは東京発着のものなら夜の時間帯は9本ありますが、新宿は2本のみです。そもそも会社が違うのでどちらに乗るかは定期券で決まると思いますが、席の取りやすさや本数、wifi等を考えると小田急の方がいいのではないでしょうか。快適とはいえOM編成を狙って乗る人は限られてくるでしょう。とはいえJRのホームライナーも人気でホームには長い列ができます。

今回の比較もJRのダイヤ改正でライナーから特急に格上げされ、車両も185系からE257系2000番台になるので変わってくると思います。定期運用でOM編成に乗れるのは今のうちなので、気になる人は乗りに行ってみてください。

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