11月15日、走行中の「SLぐんま よこかわ」をパラグライダーを使って空から追跡する珍事が起きました。
パラグライダーでSLを追跡
列車の撮影を巡っては車を使って先回りをしたり、後を追いかけたりする鉄道ファンもいます。中には間に合わせるために無謀な運転をする人も居て、死亡事故に発展したケースもあり問題になっています。
そんな中11月15日に信越本線で運転された「SLぐんま よこかわ」をパラグライダーを使い空から追跡する人が現れました。ネット上では「これは面白い」「パラグライダー鉄」という声の一方で「新手の撮影妨害」「法的に問題はないのか」と否定的でもあるようです。
法的には大丈夫なのか?
「航空法」において、「航空機」とは「人が乗って航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機及び飛行船その他政令で定める航空の用に供することができる機器」であると定められています。
ですがパラグライダーは法律上は航空機とはならず法規制の対象外となり国家資格は存在しません。また有限会社空撮ジャパンによると「平地からテイクオフするため、上空5m程度での飛行も可能です。 従って、撮影は被写体の真上、斜め撮影・垂直撮影が可能で、近距離での品質の高い空撮ができます。また、上空で静止することもでき、ブレのない安定した画像が提供できます。」と撮影には最適のようです。
今回のケースでも風はあまり強くなさそうですし、地上も何もない平地が拡がっており視界も良好です。工場や露天風呂温泉等の撮影規制区域や空港周辺でもないのでなんの問題もありません。
エンジンが停止しても直ちに落下することがないことも安全性の高さの理由で、おそらく個人ではなく業者を通して飛ばしていると思われるので、こうした地方の撮影方法としてはありなのではないでしょうか。
田んぼを荒らしたり車を暴走されたりと地上の民度が低い中、空はとても平和そうです。以前には海から撮影をした人も居たので「陸鉄」「海鉄」「空鉄」と揃ったことになりますね。
ちなみにパラグライダーは厳密には無動力で、エンジンユニットを取り付けて上昇気流を使わず上空に上がるものはパワードパラグライダー(パラモーター)です。今回飛んでいたのは後者です。