JR九州は2020年11月10日に「リレーかもめ」を特許庁に商標出願を行いました。

今のところ商標出願の段階ですが、商標登録がされた場合「リレーかもめ」という名称が長崎新幹線開業後の在来線特急の名称として使用されることが確実となりました。

長崎新幹線開業後に特急「リレーかもめ」が運行へ 2022年春から運行予定

今回の出願登録が「リレーかもめ」は2022年春から開業となる「長崎新幹線」開業に伴う特急の名称に使用される予定となっています。

長崎新幹線は計画では博多~長崎間を走行することになっていますが、新幹線開業後に在来線の経営を分離する「並行在来線」問題によって沿線自治体と問題となった経緯があります。

そのため、元々の計画では武雄温泉~長崎間は新幹線「フル規格」による建設を行い、博多~武雄温泉間は既存の在来線を活用することとしていました。

なぜ「リレーつばめ」?フリーゲージトレインは導入断念

博多~長崎間の「新幹線・在来線直通運転」を行うため、線路幅の違いを解決するために「フリーゲージトレイン」が開発されていました。

「フリーゲージトレイン」とは新幹線と在来線を乗り換えなしで移動できるという夢のような乗り物でした。

しかしながら、開発中にトラブルが発生した点や開発費の問題から導入自体が断念されました。

今回「フリーゲージトレイン」の代わりに長崎新幹線先行開業時に「リレー特急方式」での運転が実施されることになったわけです。

この「リレー特急方式」は九州新幹線が鹿児島中央~新八代までの間が先行開業した際にも「リレーつばめ」として運転されていたことから、長崎新幹線の先行開業後に「リレーかもめ」が使われるのでは、と言われていました。

その仮説が今回のJR九州の商標出願によって、より確実的なものとなりました。

ルート・所要時間・最高速度は? 特急リレー方式の意味は?

長崎新幹線の先行開業後の予定図ですが、博多・新鳥栖~武雄温泉間は在来線特急による「リレーかもめ」の運行が必要不可欠となっています。

そもそも「リレーかもめ」の意味は何でしょうか?今回の長崎新幹線では新幹線・在来線特急が協力して乗客を運ばなくてはなりません。その様子が陸上競技のリレーに似ていることから「特急リレー方式」と呼ばれています。

今回の長崎新幹線使用される新幹線の名称が「かもめ」ということですから、その接続のために「リレー」をする列車ということで「リレーかもめ」という名称になったと考えられます。

乗り換えをするということは面倒くさいと感じる方もいるかと思いますが、乗客の利便を図るために「リレーかもめ」の長崎側の終着駅である武雄温泉ではすでに新幹線と在来線が対面で乗り換えられることが決まっています。

「リレーかもめ」の運行ルートについてはJR九州からの正式な発表はありませんが、博多~武雄温泉間という情報が発表されています。

所要時間は現行ダイヤでは約2時間かかっていますが、長崎新幹線先行開業後の「特急リレー方式」での博多~長崎間の所要時間は約1時間20分程度という試算が国土交通省から出されています。

特急かもめは現行のままだと最高速度は130km/h、長崎新幹線の最高速度は260km/hと計画されています。

今後JR九州から「リレーかもめ」に関してどのような発表がされるかというのも注目されるところになりそうです。

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