関空・紀州路快速はJR西日本が運転する大阪環状線・阪和線の快速列車の1つです。

大阪環状線と阪和線を経由し、関空快速は関西国際空港の最寄り駅である関西空港駅まで、紀州路快速は和歌山方面を結んでいます。

本記事では、大阪の主要部と大阪南部、和歌山県を繋ぐ関空・紀州路快速について詳しく紹介します。

関空・紀州路快速とは?

関空・紀州路快速とは、関空快速と紀州路快速を一纏めにした呼び方です。駅の自動放送でもこの呼び方でアナウンスされています。

これは、この2つの快速列車が途中の日根野駅まで連結して運転されるためです。

関空快速・紀州路快速共に、大阪環状線・天王寺駅を起点とし、鶴橋駅、京橋駅、大阪駅を経由して天王寺駅まで大阪環状線を1周し、その後阪和線に入ります。

途中の日根野駅で関空快速と紀州路快速は切り離しを行い、関空快速は関西空港線に入り関西空港まで、紀州路快速は阪和線を走行し和歌山駅まで向かいます。

関空快速と紀州路快速は車内での通り抜けができないため、乗車位置には注意が必要です。

なお、一部の列車は関空快速単体で関西空港まで、紀州路快速単体で和歌山まで向かいます。

関空・紀州路快速のメリット

関空・紀州路快速のメリットは大阪駅から関西空港・和歌山まで乗り換え無しで行くことができる点にあります。

大きな荷物を持って複数回の乗り換えは大変です。乗り換え無しでアクセスできることにより、体力を消耗せずに移動することができます。

関空・紀州路快速の使用車両

使用される車両は223系0、2500番台または225系5000、5100番台です。

いずれの車両でも、大阪環状線〜日根野駅間は4両編成を2編成併結した8両編成で運転されます。

全ての車両が1人掛け+2人掛けの転換クロスシートを装備しています。

関空・紀州路快速の停車駅

関空・紀州路快速共に、天王寺駅から大阪駅までは各駅に停車します。

大阪駅発車後は、福島駅、西九条駅、弁天町駅、大正駅、新今宮駅、天王寺駅、堺市駅、三国ケ丘駅、鳳駅、 和泉府中駅駅、東岸和田駅、熊取駅、日根野駅の順に停車します。

日根野駅で関空快速と紀州路快速は切り離し作業が行われます。

関空快速は日根野駅発車後、りんくうタウン駅、終点・関西空港駅に停車します。

紀州路快速は日根野駅から先は和歌山駅まで各駅に停車します。
一部の列車は長滝駅、新家駅、和泉鳥取駅、山中渓駅、紀伊中ノ島駅を通過します。

中には和歌山駅を超え、紀勢本線(きのくに線)まで直通する列車もあります。

大阪和歌山間の移動時間

それぞれの列車の所要時間は、関空快速を利用すると大阪駅から関西空港駅までは約65分、紀州路快速を利用すると和歌山駅まで約1時間30分です。

大阪和歌山間の別路線

関空・紀州路快速は南海電気鉄道・南海本線、南海空港線と競合しています。

南海本線の空港急行を利用した場合、なんば駅から関西空港駅までは約45分、和歌山市駅までは特急サザンを利用すると約1時間で移動することができます。

特急サザンは一般車を利用する場合、特別料金は不要です。

南海線と関空・紀州路快速はどちらが良い?

両者のどちらを利用するかは、出発地点で決めると効率良く移動することができます。
ミナミ・なんば周辺から関西空港、和歌山方面へ向かう場合、南海線が便利です。

関西空港へ向かう空港急行は日中時間帯には1時間あたり4本が、和歌山市へ向かう特急サザンは1時間あたり2本が運行されています。

大阪駅から向かう場合は関空・紀州路快速が便利です。
前述の通り、乗り換え無しで関西空港・和歌山へ移動することができます。

関空・紀州路快速も日中時間帯は1時間あたり4本が運行されています。

特急はるかと特急くろしお

関空・紀州路快速が走行する区間では、特急列車も多く設定されています。

野洲駅、京都駅、新大阪駅から関西空港駅までを結ぶ特急はるか号、京都駅・新大阪駅から紀伊田辺駅、白浜駅、新宮駅を結ぶ特急くろしお号があります。

駅の電光掲示板での表示

駅の電光掲示板では「関空/紀州路快速」と表示されています。
列車の側面の種別表示幕では、関空快速・紀州路快速のそれぞれの幕が使用されます。

乗車位置に注意!列車の構成

関空・紀州路快速に乗車する際は、乗車位置に注意しましょう。

大阪駅から関西空港・和歌山方面に向かう場合、前寄りの4両が関空快速・関西空港行き、後ろ寄り4両が紀州路快速・和歌山方面行きとなります。

関空快速と紀州路快速は車内での通り抜けはできません。

そのため、乗車する列車を誤ってしまった場合は途中の日根野駅まで列車を移動しましょう。

関空・紀州路快速のメリット

関空・紀州路快速のメリットは大阪駅から関西空港・和歌山まで乗り換え無しで行くことができる点にあります。

大きな荷物を持って複数回の乗り換えは大変です。乗り換え無しでアクセスできることにより、体力を消耗せずに移動することができます。

沿線・車窓の見どころ

関空・紀州路快速の沿線や車窓からの見所を紹介します。

その1:大阪環状線に乗り入れる快速列車

関空・紀州路快速は大阪環状線を1周します。

大阪環状線には、環状運転する列車、奈良方面に向かう大和路快速、特急列車、そして関空・紀州路快速と多種多様な列車が乗り入れています。

そのため、乗り慣れない人は戸惑ってしまうかもしれません。

駅の電光掲示板や時刻表に注意し、乗り間違えないように気を付けましょう。

その2:大阪城

森ノ宮駅と大阪城公園駅の間では進行方向左側に大阪城を見ることができます。

大阪城の周辺は公園になっており、春には満開に咲く桜を見るために多くの観光客が訪れます。

その3:天王寺駅・阪和線乗り場

天王寺駅の阪和線乗り場(1-9番乗り場)は頭端式ホームが並んでおり、大阪南部からの玄関口である様子を感じることができます。

特に朝ラッシュ時間帯には高頻度で列車が発着し、鉄道好きの方であれば見ていても飽きないこと間違い無しです。

その4:関西空港線・関西国際空港連絡橋

りんくうタウン駅と関西空港駅の間にある関西国際空港連絡橋は世界最長のトラス橋です。その長さは3,750メートルあります。

鉄道は道路の下を通り、この区間はJR西日本と南海電鉄が線路を共同使用しています。

関空快速に使用される223系、225系共に先頭車からは前面の景色を楽しむことができます。

この連絡橋を渡る様子を前面展望で楽しむのもお勧めです。

その5:阪和線・山中渓駅からの峠道

阪和線の山中渓駅と紀伊駅の間には険しい雄ノ山峠があります。この2駅の駅間は8.1kmも離れており、阪和線内の駅間距離は最長となっています。

また、山中渓駅周辺には多くの桜の木があり、春には桜と列車の写真を撮るために多くの観光客が訪れます。

関空・紀州路快速で関西空港・和歌山へ

今回は関空・紀州路快速を紹介しました。

関空・紀州路快速を利用すると、大阪駅から乗り換え無しで関西空港、和歌山へ行くことができます。

関空快速と紀州路快速が連結されているため、乗車時には乗車する位置に注意しましょう。
誤って乗車してしまった場合、途中の日根野駅までに車両を移動しておけば問題ありません。

今回紹介した所以外にも、沿線には多数の見所があります。
流れ行く景色を見つつ、関空・紀州路快速での旅を楽しんでみては如何でしょうか。

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