京成金町線とは

京成金町線の運行区間と停車駅

京成電鉄の金町線は、京成高砂駅と京成金町駅を南北に結ぶ全長2.5kmの路線です。途中に柴又駅が設けられており、全てが線内運転の普通列車です。
距離は短いものの、京成高砂駅で京成本線・成田スカイアクセス線・北総鉄道、京成金町駅でJR常磐線と接続しているので、比較的需要には恵まれています。使用車両は3500形または3600形の4両編成です。

京成金町線の歴史

京成金町線の歴史は古く、1899(明治32)年に柴又駅―金町駅間に開業した帝釈人車鉄道が発祥です。人力で車両を押して動かす珍しい人車軌道でしたが、京成が設立されると帝釈人車鉄道は営業権を譲り、1913(大正2)年に電化の上で全通して現在に至っています。

京成金町線の課題~単線・ダイヤ

京成金町線は単線で線路条件に課題

京成金町線は、東京23区では珍しく、西武豊島線や東武大師線とともに全線が単線です。2010(平成22)年7月4日までは柴又駅と京成高砂駅の間は複線でしたが、翌日のダイヤ改正に合わせ、京成高砂駅の高架上に金町線専用の5番線が新設されました。 これに伴い、金町線の旧上り線は本線経由で折り返して高砂検車区につながる出入庫線に転用され、柴又―京成高砂間は単線並列となりました。
この処置は、2010(平成22)年7月の成田スカイアクセス線開業に合わせて行われたものです。 京成高砂駅は地上に島式ホーム2面4線を設けていますが、金町線の線内折り返し列車が下り副本線をふさぐのが問題になっていました。
 これを解消するため、金町線は線内に閉じ込められる形となったのです。 金町線の5番線は改札も分離されており、他の各線に乗り換えるには一旦改札外に出なければならなくなりました。その際、30分を過ぎると下車扱いになり、初乗り運賃を二重に徴収されてしまうので注意が必要です。

京成金町線はダイヤの制約も課題

京成高砂駅5番線の完成と同時に、京成金町線の日中の運転間隔が20分毎から15分毎に改められました。これは一見するとサービスの向上ですが、必ずしもそうとは言えません。京成金町線は営業距離が短いため、線内で完結する需要は限られます。接続路線との乗り換え客をいかに取り込むかが重要なのです。
 ところが、常磐線は10分サイクル、京成各線と北総線は20分サイクルを基本としているため、15分サイクルでは接続時間が一定になりません。ここはラッシュ時と同様に昼間時も10分毎に運転すべきでしょう。

京成金町線の利用客増加への改善点

金町線からの直通運用に就いた在りし日の京成3100形(初代)

観光需要の開拓

成金町線がさらなる需要を獲得するためには、増発だけでは不十分です。かつて、京成金町線からは京成上野駅や押上駅への直通列車が存在しました。しかし、押上駅の先に続く都営地下鉄浅草線には協定により4両編成が入れないため、あまり意味がありませんでした。

しかし、京成上野駅発着なら問題はないはずです。停車駅を京成上野駅・日暮里駅・青砥駅・京成高砂駅・柴又駅・京成金町駅に絞った「快速特急」を設定すれば、京成上野駅から柴又駅までは21分程度で走破でき、柴又帝釈天、葛飾柴又寅さん記念館、矢切の渡しなどへの観光客誘致に力を発揮します。

京成高砂駅の出入庫線を用いれば、快速特急の上りは2番線、下りは4番線に発着できます。これと線内折り返しの各駅停車を交互に20分毎に運転するのが良いでしょう。
本線内では「スカイライナー」と交互に走らせれば無理なくダイヤに収まります。運用は京成上野→京成金町→京成高砂→京成金町→京成上野で一巡し、4両編成5本で対応できます。

日常需要の開拓

さらに期待できるのは、京成金町駅から都心への直通需要です。 2019(令和元年)年の1日あたり乗降人員は、柴又駅が9,631人、京成金町駅が25,352人ですが、JRの金町駅は103,144人にも達します。これは常磐線の快速通過駅では最高の数値です。
 ところが、常磐線の起点である日暮里駅や上野駅への直通列車は金町駅からは出ていません。金町駅は快速線にホームがないため緩行線にしか乗車できず、その緩行線は綾瀬駅から東京メトロ千代田線につながっているからです。日暮里・上野方面へ向かうには、綾瀬駅の次の北千住駅で降り、千代田線の地下ホームから快速線の地上ホームまで移動する必要があります。
この場合、本来は綾瀬―北千住間の東京メトロの運賃が加算されるところですが、特例としてこの区間をJRの一部とみなす処置が採られているため、金町―日暮里・上野間はJRの運賃220円を支払うだけで済みます。ただ、運賃面の障壁は取り除かれているものの、物理的な乗り換えの手間からは逃れられないのが実情です。
よって、日常の輸送でも京成が常磐線との競争に食い込む余地は十分にあります。 運賃は京成金町駅から日暮里間までが262円、京成上野駅までが325円でJRより不利ですが、乗り換えが不要で所要時間も短く、かつ両始発駅で着席できる可能性が高いのは魅力であり、常磐線の牙城を崩す余地は十分にあります。
 さらに、JRの金町から日暮里・上野へ出るには北千住ではなく、エスカレーターとエレベーターが完備された西日暮里駅で千代田線と山手線を乗り継ぐほうが楽ですが、東京メトロの運賃が加算されるので372円を要し、京成のほうが有利です。

まとめ

以上のように、京成金町線は古い歴史と名所旧跡を抱える一方で、将来的な潜在能力も備えている稀有な路線です。都内で物件を探している人なら、金町線の沿線は有力な候補となるでしょう。

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