今回は近鉄奈良~神戸三宮まで運転している近鉄奈良線の快速急行は速いのか、それとも遅いのか徹底解説していきたいと思います。

近鉄奈良線の快速急行が速い理由は?

なんといっても停車駅の少なさが一番に言えることでしょう。

近鉄奈良線の快速急行は近鉄奈良~鶴橋間の21駅中6駅にしか停車しません。(鶴橋・生駒・学園前・大和西大寺・新大宮・近鉄奈良)

大阪難波~近鉄奈良間を運行している特急(阪奈特急)と比較しても所要時間は2分しか差がなく、料金不要の列車としては近鉄奈良線では「最速達列車」といえます。

中でも注目すべき点は奈良県の生駒(奈良県)~鶴橋(大阪府)間(17.2km)をノンストップで16分で走ることでしょう。

停車駅が少ない快速急行が運転されている理由

近鉄への乗り換えが特に多い鶴橋駅

なぜ、近鉄奈良線の快速急行が運転されているのか、それは快速急行が停車している「1日の駅の乗降客数」がかなり多いからだと考えられます。

停車駅の乗降客数について見てみましょう。(近鉄公式ホームページ:乗降人員奈良線より)

乗降客数第20位まではカッコ内に追記しました。乗換駅では他の近鉄の路線の人員も含まれています。

  • 近鉄奈良駅 5万1147人(奈良県の乗降客数第2位)
  • 新大宮駅 2万8670人(奈良県の乗降客数第9位)
  • 大和西大寺駅 4万6345人(奈良県の乗降客数第5位)
  • 学園前駅 5万6257人(奈良県の乗降客数第1位)
  • 生駒駅 4万7700人(奈良県の乗降客数第4位)
  • 鶴橋駅 15万3580人(大阪府の乗降客数第16位)
  • 大阪上本町駅 7万6230人
  • 近鉄日本橋駅 4万5920人
  • 大阪難波駅 13万3858人(大阪府の乗降客数第18位)

このように快速急行の停車駅ではかなり乗降人員が多いことが分かり、同時に奈良県⇔大阪府の通勤通学の重要な役割を果たしていることが分かります。

また、定期運行する快速急行としてはこの近鉄奈良線の快速急行が最古の歴史を持っています。(誤りがありましたので訂正いたします)

そのほか、学園前駅など快速急行の停車駅では近鉄不動産が開発したこともあり、不動産的価値も考慮しての停車駅という見方もすることができます。

近鉄奈良線の快速急行が遅い理由?

表定速度が低い

これはよく言われていることですが、表定速度が低いということが言えます。

表定速度とは距離を運転時間で割ったものです。

表定速度は大阪難波~近鉄奈良駅では46.85km/h(距離32.8km、運転時間42分)。

一見、遅いと感じると思います。

しかし、途中駅を通過する大和西大寺~鶴橋に限定して計算すると表定速度は66.0km/h(距離25.3km、運転時間23分)です。

同一速度で走り続けたとすると1kmを1分以内で走行するということになるので、比較的早いのではないでしょうか?(表定速度が60km/hを超える列車は少ないといわれています。関東地方の中距離電車が大体この水準で走っています。)

地形上の理由や先行列車で速度が出せない

生駒から鶴橋までの前面展望を収録しましたので、ご覧になるとよくわかると思います。

奈良線の快速急行は布施駅(鶴橋の2つ手前)まで先を走る準急が先行列車で走るほか、東花園にある車庫から大阪難波まで特急車両の回送など意外と運転本数が多く、準急は布施まで追い越しをしないため、ノロノロ運転となることが多いです。

最高速度は105km/hとなっていますが、実際には勾配が連続する区間やカーブが連続して速度が出せない区間があるなど、実際にはゆっくり走る区間が多いです。

また、標高差は鶴橋駅が海抜4mに対して、最も高い生駒駅は海抜145mの位置にあります。

また、急勾配が始まる海抜11mの瓢箪山駅から生駒駅までの標高差は133mあり、これを7.2kmの区間で登ります。登山鉄道と呼ぶ人がいるのも納得ですね。ここから大阪を見下ろす風景は絶景なので、ぜひ乗ったときは楽しんでみてはいかがでしょうか?

【結論】近鉄奈良線の快速急行は速いのか?遅いのか?

さて、結論です。

近鉄奈良線の快速急行は停車駅が少なく、時刻表上の平均時速を示す表定速度は全国的にみれば比較的速い列車であるといえます。

しかし、地形上や先行列車の関係で一部速度が出せない区間があるので体感的に遅く感じることがあります。

これらのことから「近鉄奈良線の快速急行は速い」ともいえるし、遅く感じるという人もいると思います。

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5 年 前に

何回か快速急行を利用しました。
確かに、快急の停車駅は少な目で、特急の次に少ないと言えるでしょう。
競合のJR大和路線の大和路快速は王寺までの各駅、久宝寺、天王寺ですので、
大和路快速に比べたら、快急はかなり停車駅は少なめです。
阪神と相互直通運転前と現在も停車駅は変わりません。
生駒から鶴橋までのノンストップは利用者にとってはありがたいです。

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