小田急電鉄は2021年春に実施するダイヤ改正で、終電繰り上げを行うと発表しました。

終電繰り上げを実施する理由としては新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務の浸透、外出機械の減少など、夜間を中心の利用が大きく減少していることが原因としています。

鉄道メンテナンスにかかわる人員確保のため、労働環境を改善する「働き方改革」を実施すると発表しました。

【最大46.5%減】小田急線の利用者動向

小田急電鉄は利用者動向について時間帯別の利用状況が大幅に減少していると発表しました。

1日当たりの乗客は24.2%減少、朝ピーク時間のご利用状況は18.9%減少、最終列車付近が46.5%減少となっています。

特に最終列車付近が46.5%減少となっており、大幅に需要が減少したことが分かります。

小田急電鉄2021年春のダイヤ改正の概要

今回最終電車が繰り上げられる一方で、始発電車は繰り下げとなります。これは最終列車からの間合いを4時間程度に延長されるための措置として実施されるものです。

大きな変更がある箇所としては向ヶ丘遊園~小田原間の下り列車が最大20分最終電車が繰り上げ、上り列車についても最終列車が最大20分繰り上げとなります。

また、唐木田~新百合ヶ丘駅まで区間でも下り列車で20分程度最終列車の繰り上げが行われます。

始発列車の繰り下げは大和~相模大野間の上り列車が15分程度で、それ以外の区間では変更なしまたは10分程度・5分程度の変更となります。

 

最終列車については次のように変更されます。例えば、新宿駅発の最終の小田原行きが現行ダイヤだと23:42発となっていますが、23:20分頃の発車に変更される予定です。

なぜ小田急は終電繰り上げを実施するのか?

小田急が終電繰り上げを実施する理由としては鉄道メンテナンス部門の労働環境の改善が課題となっています。

現在鉄道メンテナンス部門の年齢別技能労働者数は65歳以上が最も多く、次に45歳から49歳が最も多く、若年層の働き手が足らないような状況が、鉄道メンテナンス部門を含める建設業界全体の課題となっています。

特に鉄道メンテナンスは終電が終わった後の深夜に実施するため、その日の作業を始発列車運行時間帯までに終了しなくてはならないという部分もあります。

今回の終電繰り上げによって電気工事部門では、従来125分だった作業時間を155分に変更され、作業時間が35%増加します。

終電繰り上げはあくまで通常時 年末年始などイベント開催時には臨時列車運転

乗客の声としては通常時の終電繰り上げには同意できても、イベント開催に深夜に遅くなった場合に足がないことは懸念されることだと思います。

しかし、今回年末年始などの繁忙期においては新型コロナウイルスの三密回避のために臨時列車増発を検討するという文章が明記されています。

年末年始などイベント開催時には臨時列車の運転によってフレキシブルに対応するのではないかと思われます。

ダイヤ改正の詳細は12月中に発表するということで、今後の動向に注目したいところです。

他社の終電繰り上げ状況については下記にまとめていますのでご覧ください。

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