2021年のダイヤ改正で踊り子が全車指定席化すると発表され話題になりました。自由席廃止による値上げ以外にも、隠された値上げもあるので紹介します。

【乗り継ぎ割引・乗り得列車廃止】全車指定席化以外にもステルス値上げ

2021年のダイヤ改正で「踊り子」は中央線特急や常磐線特急と同様に全車指定席化されます。指定席特急料金は従来と比べると安くなるので「料金が値下げ」とポジティブな宣伝がある一方で、自由席を使っていた人からすれば実質値上げとなります。

時期や時間帯にもよりますが踊り子は「自由席がガラ空き」なケースも多く、指定席を取るメリットが薄い場合もあります。特急湘南に関しても従来のライナーと比べて区間によっては東海道新幹線よりも高くなるので批判的な声が多かったですが、それでも「人権を確保できるなら」と肯定派の方もいました。

今回はあまり表立って知られていないステルス値上げを紹介します。「乗継割引の廃止」と「伊豆箱根鉄道内の無料踊り子・乗り得列車の廃止」です。

乗継割引廃止で「半額にする裏技」が禁止に

乗継割引というのは在来線特急から新幹線又は新幹線から在来線特急に乗り換える際に在来線特急料金(グリーン料金は含まず)が半額になるという制度です。特急券はそれぞれ同時に購入する必要がありますが、自由席特急券でも可能で、新幹線に乗り継ぐ場合は日を跨いでも有効です。

対象となる範囲は定められており、JR東日本の旅客営業規則第57条の2にはこう書かれています。

「東海道・山陽新幹線の新横浜~新下関間の新幹線停車駅(中略)で新幹線から在来線の特急・急行列車にその日のうちに乗り継ぐ場合、在来線の特急・急行料金、指定席料金が半額になります。在来線から新幹線へ乗り継ぐ場合は在来線の乗車日かその翌日でも割引になります。」

JR東日本より

そのため東京,品川,新横浜から新幹線に乗車し小田原,熱海,三島で踊り子に乗り継ぐと踊り子の特急料金が半額になります。東京方面に折り返す形で乗り継ぐことも可能なので行きを東海道新幹線で帰りを踊り子にするとかなり安くなります。

東洋経済オンラインより

実はこの方法は「東洋経済オンライン」にも掲載され、「知る人ぞ知る裏技的な存在」になっていました。注意点として組み合わせによってはマルスで扱えず発券手間取る場合があるので予め気をつけましょう。

そんな乗継割引ですが、JR東日本のプレスリリースをよく見ると「乗継割引の適用を終了いたします」とあります。しかも、「お求めやすくわかりやすい特急料金への見直しに合わせて」というJR東日本では「実質値上げをする際には恒例となっている文章」が記載されています。

本来の趣旨に背いた方法で制度を使えてしまうことやメディアにも取り上げられたり、マルスでは扱えない組み合わせもあるので、乗客の利便性というよりは鉄道会社にとって面倒な点と料金を徴収したいという点を解消したいという狙いがあるのではないでしょうか。

ちなみにサフィール踊り子には登場当初から「乗り継ぎ割引対象外」となっていたので、適用されないことが改めて記載されています。

【乗り得列車】伊豆箱根鉄道でも特急料金徴収へ 「無料踊り子」も廃止に

さらに今までは普通列車扱いで無料で乗車することができた「伊豆箱根鉄道」の三島~修善寺間も新たに特急料金が新設されました。一律200円とそこまで高くはありませんが、今までは指定席だろうが無料だったのであまりいい気分はしませんね。

伊豆箱根鉄道単体利用ならわかりますが、JR線と乗り通した場合でも「別料金」となるため、+200円取られます。普通列車と設備に差があるので仕方の無いことですが、以前と比べてお得感がかなり減ったのは事実です。

鉄道ファンからは「無料で乗れる特急列車踊り子・乗り得列車」として知られていましたが、今回残念ながら特急料金新設で無料では乗れなくなってしまいます。

ネガティブなことばかり書きましたが、「全車指定席化」によって確実に座れる、指定席利用者にとっては値下げというのは大きなメリットではないでしょうか。湘南ライナーの特急化についても辛口に評価しましたのでそちらもご覧下さい。

https://japan-railway.com/entry/2020/11/13/154215
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