JR西日本木次線で運転されている「奥出雲おろち号」が2023年の運行をもって廃止になると山陰中央新報が報じています。
追記:2021年6月3日にJR西日本が正式に廃止することを発表しています。
奥出雲おろち号廃止の理由は?
奥出雲おろち号はJR西日本が運転する客車列車でディーゼル機関車で牽引される普通列車としてはJR最後の列車となっています。走行している線区は木次線の木次から備後落合間の往復、往路延長運転日には出雲市駅から木次線まで直通運転を行います。
また、2021年現在走っている乗車券・指定券で乗れるJRの客車列車としては出雲市駅延長運転時で片道97.6kmで日本最長を誇る列車です。
一体なぜ、廃止・運行終了が報じられたのでしょうか?
車両の老朽化が原因か 建造から40年以上経過
奥出雲おろち号で使用されている車両はDE10形ディーゼル機関車・国鉄時代から引き継いだ12系客車2両で運行されています。
しかしながら建造から既に40年以上が経過しているため、交換する部品などが調達しているのが今回廃止が検討されている理由のひとつのようです。
今のところ2021年・2022年・2023年も運転を行うということです。
木次線自体も廃止が危ぶまれている
木次線自体も利用客がかなり少ない路線で特に木次から備後落合間の需要は希薄です。また、難所を超えるための線路の維持費もかかっていることと、新型コロナウィルスの影響でJR西日本自体の経営が苦しくなっていることを考えると廃止が検討されてもおかしくないはずです。
また、2022年3月にはJR西日本全エリアでダイヤ改正がされる予定で、木次線でも減便が行われるものと考えられます。
木次線より本数が少なく1日4本しか運転されない九頭竜湖線でもさらに減便がされる予定で、こちらも廃止されるのではないかという懸念があります。
木次線でも出雲横田~備後落合まではたった3本しか運転されていない区間となっており、特にこの区間で減便がされると、三江線のように廃止される可能性もあります。
2022年3月のダイヤ改正でどこまで減便がされるかによって、木次線自体の命運もかかってきそうです。注意深く見守っていきたいですね。