JR北海道と道内にある7空港の運営を運営している北海道エアポート(HAP)は、新千歳空港駅と旭川駅を乗り換えなしで結ぶ新たな直行列車を構想していることが明らかになりました。

旭川から追分経由で新千歳空港を結ぶ直通列車

JR北海道と北海道エアポートがJR新千歳空港駅と旭川駅を結ぶ直行列車を構想しています。室蘭線の追分を経由し、岩見沢から函館線の滝川駅などを通るルートを想定しています。旭川空港を今後新千歳に次ぐ準拠点空港と位置付ける計画もあり、両空港を行き来する利便性を高める必要があると判断され、直通列車構想に至りました。

旭川空港の施設改修などが本格化する2025年以降に合わせて新ルートを開設する予定で、JRとHAPでは実現の可否などの検討に着手しています。

改修などと並行して、旭川空港への国内・国際線の誘致を進める考えです。横風が少ないなどの理由から、通年で就航率99%台を維持しているので、新千歳が自然災害などで機能不全に陥ったときの代替空港として活用することも視野に入れています。

札幌から新千歳空港はエアポートとして直通していたことがあるエアポートカムイ(Wikipedia)

旭川~新千歳空港間は、札幌経由で2時間弱で結ぶ特急列車がありましたが、2016年3月のダイヤ改正で廃止されています。現在は札幌で快速エアポートに乗り換えなければならず、所要時間は乗り換え時間を含めて最短で約2時間20分かかります。

今回の追分経由の新ルートが実現すれば、特急列車にした場合は1時間30分程度と、現行より50分、かつての札幌経由よりも30分ほど短縮されます。ただ南千歳から岩見沢までは非電化区間のためディーゼル車での運行が必要です。

JR北海道は深刻な赤字が続き経営難に陥り、路線廃止や無人駅化など経費節減を進めています。しかし新たな増収策が見当たらないのが実情です。そのため今回の新ルートの新千歳空港の集客力を生かして、収益増につなげたいとしています。新たな交通需要が生まれることが期待されています。

一方で様々な課題も

一方で実現に向けての課題も多く見受けられます。新千歳空港~旭川を1時間30分で結ぶとしていますが、新千歳空港~南千歳3分、南千歳~追分12分、岩見沢~旭川59分かかっています。そうなると、追分~岩見沢の40.2kmを15分で走りきる計算になってしまいます。

単純計算で160km/hで爆走しないと間に合わないのですが、そんなことはできません。そうなると現在最高速度が85km/hや95km/hに設定されている室蘭本線の軌間を強化して最高速度を引き上げる必要があります。

ただでさえ維持が難しい路線ですが、少なくともJR北海道の財力だけでは実現は不可能ですね。さらに南千歳ではスイッチバックをするのでその時間も考慮しなければいけません。

また旭川~新千歳空港まで既にバスが出ているので、採算が採れるかも微妙なところです。北海道新幹線が札幌まで延伸するので、これ以上の航空便の増発は考えにくいですし難しいところです。

自然災害対策も新千歳空港がダウンするレベルなら、それこそ鉄道もやられてしまうのではないでしょうか。過去にあった札幌経由の直通列車エアポートカムイも需要が少なかったので追分経由ではさらに下がると思われます。

他にも様々な課題があります。北海道新聞でもこのことは報じられましたが、見た人からは様子を見るという声が多かったです。

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