JR西日本は、新型気動車「DEC700形」を導入すると発表しました。車両の配置は広島支社下関総合車両所新山口支所。

電気式気動車として運転 1両編成のみの試験車的意味合いが強い車両に

DEC700形

今回JR西日本は導入目的として「概ね 20 年後のありたい姿を示した技術ビジョンにおいて「持続可能な鉄道・交通システムの構築」を掲げています。この度、さらなる安全性・安定性・快適性の向上と電車・気動車のシステム共通化によるメンテナンス技術の向上と効率化を図り、また次世代車両への転換に向けた各種技術検証を実施することを目的」としています。

車両はDEC700形1両1編成を導入します。量産して導入をするわけではありませんが、山口線などで運転されている国鉄型気動車キハ40・47形の置き換えに一歩前進した形です。 

川崎重工で既に車両の製造は終わっており、今後試運転各種性能確認試験を行い、未来に向けた各種技術検証を実施するということです。営業列車というより、試験車両としての側面の方が大きいかもしれません。営業運転は山口線で行われると思われます。

黄色デザインは中国地域色である黄色をベースカラーとしています。

電気式気動車・ハイブリット気動車の両方に開発できるように設計

駆動の仕組み
SDGs

車両のコンセプトは「持続可能な鉄道・交通システムの構築」を目的ということでSDGsにも貢献するということです。

今回の気動車は「電気式気動車」といわれており、ディーゼルエンジン発動機から電気を得て、モーターを駆動して走行します。

また、バッテリー駆動による「ハイブリット気動車」の方式変更が可能になる拡張性を持っています。

これにより電気気動車システム統合メンテナンス技術向上の効率化、機械部品の削減・運行時のメンテナンスの安全性・安定性が期待できるということです。

気動車を電車化する流れは他社でも

下がHC85形

気動車を電車化した車両といえば、JR東海「HC85系」や、蓄電式ではJR東日本烏山線「ACCUM」が挙げられます。この車両もハイブリッドシステムにより、電力を使いモーターを回す方式のため、電車の運転免許+気動車的な部分が異常が発生した時などに必要な講習を実施するだけで、気動車免許を取る必要がないというのがメリットになります。

JR西日本も、このような「電車化された気動車」を導入することで、各地に残っているキハ40・47形を駆逐する日がこの車両が数年後に量産化されるかもしれませんね。

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