2021年9月12日、引退間近とされているJR北海道の人気の特急車両「ノースレインボーエクスプレス」が故障し、冷房装置が働かないトラブルが発生しました。この影響で特急料金が払い戻される措置が実施されました。
9月しか運転されない幻の特急「ニセコ」
9月にしか運転されない特急ニセコ号。2020年はキハ183系3両での運転でしたが、2021年からはキハ183系5200番台「ノースレインボーエクスプレス」で運転がされることとなりました。キハ183系5200番台車両で1992年12月から5両編成での運転を開始。JR北海道では珍しい全車両がハイデッカーまたはダブルデッカー車両となっている編成で、車体の帯が1両ずつ別の色が塗られていることから「ノースレインボーエクスプレス」となっています。
しかしながら、登場からすでに30年経過しており、いつ引退してもおかしくないと言われている車両です。
冷房故障したのは札幌発函館行き特急ニセコ号
故障を起こしたのは9月12日、札幌7時57分発・函館13時40分着の「ノースレインボーエクスプレス」で運転された特急ニセコ号です。札幌出発時には故障していなかったようですが、途中で冷房装置が故障。旅客営業規則第369条の3に規定されています。
故障した車両によつてそのまま旅行を継続するときは、指定券の券面に「冷房故障」の例により記入し、証明のうえ、前途の駅において、急行料金(規則第57条第7項の規定を適用して発売した特別急行券にあつては、その全部又はその一部を故障した車両によつて旅行した特別急行列車の乗車区間に対する特別急行料金)、特別車両料金(A) (規則第58条第7項の規定を適用して発売した特別車両券(A)にあつては、その全部又はその一部を故障した車両によつて旅行した特別急行列車の乗車区間に対する特別車両料金(A))、寝台料金、コンパートメント料金及び座席指定料金の半額(10円未満のは数を切り上げて10円単位とした額。以下同じ。) の払いもどしをする。
http://www.desktoptetsu.com/ryoki/kijunkitei.htm
今回はこの規則通りに特急料金の全額が払い戻された形となりました。しかも、特急ニセコ号の先頭車は5号車で展望車となっていますが、冷房が効かず「蒸し風呂状態」だったようです。
車掌が修理を試みるも修理できず、そのまま函館へ
こちらは実際に5号車の冷房が故障し、車掌さんが修理を実施しているところの画像です。2人掛りで電話機片手に修理を試みていたようですが、結局終点函館まで修理ができなかったようです。
これに対して、鉄道ファンからは「ノースレインボーエクスプレス」ならぬ「ノー”レイボウ”エクスプレス」と皮肉の声も上がっています。これを考えた鉄道ファンには座布団を1枚差し上げたいところですね。
今年から特急ニセコ号は運転日を6日追加して運転していますが、今回の故障で引退が心配な車両となっています。
今年は新型コロナウイルスもあり、運転日当日でも指定席が空いているようです。9月後半まで運転されますので、北海道に住んでいる方は乗車してみてはいかがでしょうか。
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