JR東海がリニア中央新幹線が奈良を通ることになることに合わせて「和歌山新線」を建設し紀の川市から関西空港間でも新線を建設する計画を発表しています。果たしてその計画には実現性があるのか?についてまとめてみました。また、これまで提唱されてきた「リニア支線」とはどう違うのでしょうか?

和歌山新線(リニア中央新幹線-関西国際空港接続線)とは?

和歌山新線 路線図

和歌山新線とはリニア中央新幹線-関西国際空港接続線という名前で計画が進んでる路線です。

「新線」と言っても一部区間のみの建設となり、残りは既存の在来線(主に和歌山線の区間)の軌道改良等によってスピードアップをするためルートの変更はありませんが、紀の川市から関西空港までは完全なる新線建設が行われます。

新線建設が行われるのは次の区間です。

  • 関西本線 法隆寺駅~和歌山線 畠田駅間 (短絡線)
  • 和歌山線 御所駅~五条駅間(バイパスルート、新線)
  • 和歌山線 紀の川市(粉河駅付近)~JR関西空港線合流部まで(新線)

これまで検討されてきた「リニア支線」は事実上断念 スーパー特急方式で建設

これまで「リニア中央新幹線」から乗り換えをすることなく、「リニアモーターカー」で奈良から関西空港へ行くルートが検討されていましたが、「狭軌高速鉄道(いわゆるスーパー特急方式)」に変更となりました。このため、奈良県は事実上リニア方式での開通は断念したと思われ、建設費や退避用効果に問題があったと思われます。

今回のスーパー特急方式での建設では既存の在来線区間では130km/h、新線区間ではなんと最高速度200km/hとの試算が出されています。

681・683系「サンダーバード」車両も活用か!最高速度200km/h運転も検討!

スーパー特急方式はくたか

また、衝撃的なことが書かれており、現在使用している特急サンダーバード車両(681・683系)について「和歌山新線」で利用することが検討されているということです。

しかしながら、681・683系については、最高速度160km/hまでとなっており、今回の和歌山新線の最高速度200km/hでの運転は困難と考えられ、もし導入されれば160km/hでの運転が行われるか、車両を新造して200km/h運転が行われるかでしょう。

ただ、狭軌の特急列車で200km/h走行は極めて異例のため実現性は乏しいかもしれません。

所要時間は30分~40分程度短縮 1時間弱で結ぶ予測

所要時間は1時間弱となる予定です。現在奈良~関西空港まではJR線で1時間30分程度となっているため、今回の奈良~関西国際空港総延長100kmの路線で30分~40分程度短縮が行われます。

短縮効果としては微妙かもしれません。

副産物としては関西方面に分岐することなく、白浜に行くルートも運行が可能で、総延長200km所要時間が2時間半で結ばれることになります。これは現在の和歌山線経由の普通列車で3時間半かかっていますので、約1時間短縮ということになります。

新線区間は上下分離方式で運営 改良区間についても貸付

和歌山新線 事業スキーム

今回の事業スキームでは新線区間では上下分離方式が採用される予定です。これは列車の運行はJR西日本が行い、運行の対価として線路所有者の自治体などから出資した第三セクターに線路使用料を支払います。自治体などの線路所有者は建設費や出資・線路の維持を行います。

また、線路の改良についても上下分離方式で施設保有主体が貸し付けを行いJR西日本から貸付料の支払いを受けます。

整備費は2500億円 1日1万6000人の利用が必要

整備新幹線や過去の在来線改良事例を基に計算したところ整備費は約2500億円ということが試算されています。

借入金償還の負担がなく、運賃収入で運営費を賄う場合、1万6000人/日の利用が必要ということです。

まとめ

ここまでの内容をまとめると

  • 奈良県は奈良~和歌山~関西空港まで最高速度200km/hの新線を建設予定
  • 「リニア支線」は中止がほぼ確実に
  • スーパー特急方式で運転 
  • ほくほく線でも使用された681・683系が160km/h運転?
  • 奈良~関西空港まで30分短縮 1時間弱で運転
  • 整備費は2500億円

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事