【トキ鉄】413系・455系電車試運転・運行開始日・ダイヤが発表　一方で迷惑撮り鉄などへの苦言も

2021年6月17日

えちごトキめき鉄道で新しく413系・455系電車の運行開始日が2021年7月4日であると同社社長である鳥塚亮氏が発表しました。また、運行開始までの試運転の日程なども公表しています。

鉄道会社が試運転の日程を公表するのは極めて珍しいことですが、一体なぜ公表したのでしょうか？そこには鳥塚社長の「ある思い」がありました。

トキ鉄がダイヤを公表　その理由とは？

「できるだけ国鉄→JRと歩んできた歴史をそのままにして運転したいと考えておりますので、楽しみにしていてください。ということで営業運転に向けた試運転のお知らせです。」
トキ鉄社長鳥塚亮氏　公式ブログより

正直この文章を見て「いやいやいや、社長！ダイヤ公開して大丈夫なの？」と、多くの人が思ったことでしょう。ネット上でも「トキ鉄がときめいている」など称賛の声も多くありました。今回試運転情報を公開にあったって、社長のある思いがありました。

ダイヤが記載された後に次のように続きます。

さて、皆様、会社が試運転情報を公開するということはどういうことかお分かりになりますか？
昨今、撮り鉄がトラブルを起こす問題があちらこちらでニュースになっている中、トキめき鉄道が試運転情報を公開するということは、私はもちろんですが、トキ鉄の幹部は鉄道愛好家の皆様方に、趣味の活動を通じてできるだけ人生を豊かなものにしていただきたいと考えているからで、そのお手伝いをトキ鉄が担うことが自分たちの仕事だと考えているからです。
そして、たとえ写真を撮りに来るだけであっても、いらしていただく皆様方は地域にとってはありがたいお客様であると考えています。
（中略）
トキ鉄の国鉄形急行電車をお目当てに、たくさんの方がいらしていただいて、地域に貢献していただくことができれば、私がいすみ鉄道で築き上げてきたように、鉄道が地域にとって「なくてはならない存在」になっていけると思います。
でも、皆様方がトラブルを起こしたりしたら、「トキ鉄が地域に迷惑をかけている」と言われてしまいます。
イギリスをはじめとする先進国では鉄道趣味は良識ある大人の趣味とされています。
その点で、日本は少しおくれを取っているように感じます。
そろそろ、日本も精神的な面で先進国の仲間入りをしたいと私は考えます。
トキ鉄社長鳥塚亮氏　公式ブログより

通常鉄道会社は「鉄道ファンが集まるとトラブルが起きるので」試運転情報などは公開せず、一部の鉄道会社の知り合いがいる人を除くと撮影が難しくなっているのが一般的です。

しかし、今回の試運転情報の公開は「トキ鉄の413・455系電車を撮りに来る・会いに来る人達は、迷惑行為はしないから大丈夫」ということでもあるように感じられます。

過去には2018年に鉄道会社のイベントで罵声大会が行われ、「鉄道ファンお断り」となった他、東京都内の某駅では撮り鉄排除のために回送列車（通称：目隠し列車）を運転させる事例もあり、「迷惑撮り鉄対策」が多く実施され、マナーを守っていた人も制限を受けた人も大勢いることでしょう。

また、2021年に入ってからは185系の廃車回送で線路内に撮り鉄が侵入。約30分に渡って帰宅ラッシュの列車がストップ。運転士から公開説教が行われたほか、一般人からも大きな非難を浴びました。その他にもキセル乗車に鉄道会社が対策するなど、撮り鉄対策に人員が割かれてしまっている現状もあります。

このようなことが起きず、撮影の際には地域の飲食店などに足を運んだりすれば、鉄道ファンも「地域から必要とされる存在」になるかもしれません。

最後にトキ鉄社長から鉄道ファンへの3つのお願いと、試運転のダイヤについて掲載します。