東海道新幹線の「のぞみ」の自由席はいつも混雑して座れない。そんなイメージがありませんか。
特に年末年始などの帰省シーズンともなると混雑はいっそう激しくなります。どの列車も指定席はすでに満席で完売。そうなると残された手段は自由席1択です。
ですが、指定席ですら満席の時ですから自由席なんて人でごったがえしているでしょう。そこで、今回は東海道新幹線「のぞみ」の自由席に座れないというお悩みを解決する豆知識をご紹介します。
自由席に高確率で着席するためには以下のポイントに注意してください。
・乗車する車両
・列車の行先
のぞみに座りやすくするコツ ①-座りやすい車両は2号車
1点目は乗車する車両です。東海道・山陽新幹線の「のぞみ」は1号車から3号車が自由席となっています。16両も連結されているのに自由席はたったの3両しかありません。これでは、いつも混んでいても納得ですよね。そんな貴重な3両ですが、おすすめの車両があります。それは2号車です。
なぜ2号車が最もおすすめなのかというと、「のぞみ」自由席車両の中で最も座席数が多いからです。指定席に乗車するならあまり意識することはありませんが、実は新幹線は車両によって座席数が違います。
これは運転台や化粧室、喫煙ルームの有無が影響しています。東海道・山陽新幹線の主力であるN700系は奇数号車に化粧室が設置されています。
また、3・7・10・15号車に喫煙ルームが、8号車に車掌室が設置されています。そのため、それらの設備を配置するために、座席数を減らしているのです。
また、先端部の1号車と16号車には運転台が設置されています。車両の長さにも限界があるので、さらに座席数は少なくする必要がありますそういうわけで、1号車や3号車は2号車と比べて座席数が少なくなります。
もう少し具体的に見てみましょう。座席数は1号車で65席、2号車で100席、3号車で85席です。これをみても、2号車が最も座席数の多い自由席車両であることがわかりますね。
ホームに並んでいる人数が同じなら2号車に並ぼう
もしも、始発駅の段階でそれぞれの号車に対して40人並んでいると考えてみましょう。N700系は1つの車両に扉が2つあるため、1車両当たり合計80人の乗客が乗り込むことになります。そうすると、座席定員65人の1号車には15人の座れない客が発生します。3号車も5席を残すのみでほぼ満席になります。一方の2号車はまだ、20席も空きがあります。この程度の混雑ならB席なら空席が目立つことでしょう。
このように、車両によって混雑率にここまでの違いが生じるのです。混雑が好きだという人はあまりいないと思うので、どうせ乗車するならゆったり過ごしたいですよね。なので、最も座席数の多い2号車を選択することで、座れないという最悪の事態を回避して快適な旅をしましょう。
のぞみの自由席に座りやすくするコツ②-東京-新大阪間なら新大阪行きに乗ろう
2点目は列車の行先です。東京駅の下り「のぞみ」の時刻表を眺めていると、新大阪行、博多行、広島行、岡山行とさまざまな行先の列車があります。目的地の駅に停車するならどれに乗ってもよいと思うかもしれません。しかし、列車によって混雑率はかなり変わってきますので、自由席に乗車するなら特に列車の行き先は意識しましょう。
例えば、東京駅から名古屋駅まで行く場合を考えてみましょう。東京駅を発車する「のぞみ」はすべて名古屋に停車します。そのため、新大阪行に乗っても博多行に乗っても目的地へたどり着くことができます。ですが、この場合は、運行区間が短い新大阪行に乗車するのが正解です。
なぜ新大阪行がよいかというと、その列車に対するニーズが低いからです。最もロングランする博多行だと、名古屋へ行く人も、新大阪へ行く人も、広島へ行く人も、博多へ行く人も…すべての人にニーズがあります。そうすると必然的に乗車率は高くなり、座れない可能性も高まります。
一方新大阪行だと、新大阪より手前の停車駅に行きたい人にしかニーズがありません。それらの理由から、自由席に乗車する場合は行先が自分の目的地を含めて最も短い区間を走行する列車を選びましょう。
のぞみの列車番号について
ちなみに、行先は列車番号を見ればある程度分かります。「のぞみX号」のXの箇所です。「のぞみ」に限らず、すべての新幹線では列車番号が法則に従って振り分けられています。
まず、1~64号は東京―博多間の全区間を走行する「のぞみ」に割り振られています。そのため、この番台は混雑率が最も高まる列車となります。70番台は早朝・深夜帯に設定されている、東海道新幹線内を完走しない列車に振られています。
100番台は東海道新幹線から山陽新幹線に直通する「のぞみ」のうち、博多まで行かない定期列車や山陽新幹線に直通する臨時列車に振られています。そのため、こちらの番台も混雑率が高い傾向にあります。
一方、200番台以上は東京―新大阪間で運行される「のぞみ」に振られています。そのうち100~269番台は定期列車、270~400番台は臨時列車となります。これらのうち、臨時列車は定期列車に比べて少し空いている傾向にあります。同じ「のぞみ」新大阪行でも定期列車か臨時列車かを見極めることで、混雑を避けることができますので、ぜひ覚えておいてください。
まとめ
自由席は指定席料金やのぞみ料金がかからないため、料金が安く設定されています。そのかわり必ず座れるという保証がありません。ですが、乗車する車両と列車の行き先に注意すれば、座れる確率がぐっと高まります。座れないという最悪の事態を避け、お得に賢く旅をしましょう。新大阪~博多間を安く行くにはこちら。東京~大阪を安く行くにはこちら。